●非定型うつ病の特徴
こんにちは。伊達誠です。
今回は、非定型うつ病について、お話ししたいと思います。
非定型うつ病は、以前は「新型うつ病」とか「仮面うつ病」などと、呼ばれていました。
でも、今では、「非定型うつ病」又は「非定型のうつ病」と呼ばれるのが、一般的です。
従来の一般的なうつ病は、どんなことにもやる気が起きず、ずっと気分が落ち込んだままです。
それに対して、非定型うつ病は、自分の嫌なことには、憂うつになり、体が動かなくなるほど、体調が悪くなります。
しかし、自分の好きなことや、楽しいことに対しては、元気になるのが特徴です。
非定型うつ病は、20代~30代など、若い世代に多く見られます。
タイプとしては、自己評価が高く、失敗を知らない、エリートタイプに多いです。
非定型うつ病は、2種類に分けることができます。
それぞれの特徴を、見てみましょう。
①退却型うつ病
退却型うつ病は、家族や友人などの付き合いでは、さしたる問題はなく、抑うつ症状も感じません。
しかし、職場のことを考えたり、いざ出勤しようとすると、吐き気や朝起きられないなどの、体調不良を訴えます。
そのため、突然会社を休んだり、突発的な逃避行動を起こすことが、あります。
しかし、退却型うつ病の場合は、一度出勤してしまえば、さほど抑うつ症状も感じず、一日を過ごしてしまいます。
②逃避型うつ病
逃避型うつ病は、主におっくう感を訴えます。
次第に、会社を欠勤するようになり、長期で会社を休んでしまうケースが、多くあります。
休職中は、基本的に元気です。
しかし、職場への復帰が現実になると、とたんに不調がぶり返す傾向が、見られます。
職場という、特定の場所に行かなければならない現実にぶつかると、おっくう感が出て、その場から逃避してしまうのです。
以上が、非定型うつ病の2つのタイプの特徴です。
非定型うつ病も、もちろんうつ病の一種です。
このタイプのうつ病の当事者も、辛さを抱えて、日々苦しんでいます。
そういう点では、一般的なうつ病と全く同じです。
どちらのタイプも、不理解な人には、怠けているように見えるかもしれません。
しかし、その考えは、間違いです。
非定型うつ病は、どちらのタイプも、休養と薬物治療では、治りにくい傾向が、見られます。
非定型うつ病の患者には、臨床心理士などの、長期に渡るカウンセリングが、必要になります。