・・・・・ちゅんちゅん
「いやー今日も寝坊しちまったぜ!早く準備しなきゃ。」
おれは朝が弱い。
顔を洗って歯を磨く。
「ふ、決まったぜ。いやーしかし今日もおれイケメンだなー。
いやーしかし!しかし、しかしイケメンだなー!」
ご飯を食べる。
「さ、今日は永谷園のお茶漬けを食べよう。」
じゅるじゅるー
「っはあ、うめーぜ!
しかしあれだなー。こんなイケメンがちょっと汗かきながらこんなにうまそうに永谷園の茶漬け食ってたらあれだよなー。
いつCM依頼来るかわかんねーよなー!」
原付に乗る。
「やっぱりおれの原付が一番輝いてんな!持ち主に似ていけいけだぜ!」
「・・・は!ミラーにおれ並みのイケメンが!一体誰だ!
・・・っておれやないかーい!あーびっくりした。自分なのに見つめられてくらっときちゃったぜ。まったく。」
「しかし早く二輪の免許ほしいなー。おれがバイク乗ってたらやばいだろなー。
世間はみんなバイクほしがるだろうなー。史上空前のバイクブーム到来だな。
まあ庶民が乗っても意味ないけどね。
意味ないことに金をかけさせちゃうおれって罪だな。イケメンって罪だなー!」
授業に行く。
「・・・見た。・・・あ、また見た。
・・・あいつはずっと見てる。
・・・向こうのやつはハアハアいってやがる。
・・・あそこのチョガタイはなんかもう汁出してフガフガいってるよ。
はぁーまったく。
みんな見過ぎじゃね!?いくらイケメンだからって見過ぎなんだよ。
ったく、授業に集中できねーよ。
しかもこの授業やたら人数多くね!?あ、そういうことか!
おれがいるからか!くそ、どっから情報漏れてんだよ。
いやもうほんと、イケメンは辛いなー。」
「あ、あのチョガタイしこわじゃん。」
帰宅。
「ふぅ、今日も疲れたぜ。
ったく、イケメンは毎日大変だな。
さ、次のレースの予想でもしようかな。
えーと、一番イケメンな馬は・・・
おまえだ!
コンゴウリキシオー!
毛並みとか蹄の形とかまじイケメンだな。
競馬界のおれだな。
競馬界の真鍋孔明だ!コンゴウリキシオー!
コンゴウリキシオーコンゴウリキシオーと・・・
うん、単勝コンゴウリキシオー5万!」
「え!?馬の視野って350度もあんの!?
まじかよどうせなら360度見えろよ!10度たんねーよ!笑」
就寝。
「世の中のおれを思ってる女、おやすみ」
「なんか聞こえる。物音が聞こえる。
押し入れだ。」
電気をつける。
「カメラだ!また盗撮かよ。
まぁイケメンなおれは盗撮されることなんて慣れっこだけど。
誰だてめー!出てきやがれ!肩が飛び出してんだよ!」
「しこわじゃん」
しこわ「フガフガ」