続いては、毎日エデュケーションさんが
支援している奨学生たちへインタビューをしてきました。

カンボジアでは小学校も留年などがあるそうで、
働いて学校へ行かない日が続くと、
勉強についていけなくなり
その結果中退するというサイクルになってしまうそうです。

だから、中退を予防するためにも
一度奨学金を授与して終わり、ではなく、
次の年も安心して通えるように
民際センターでは子どもたちに
3年連続して奨学金を授与し、
途中で学校をあきらめないような工夫をされています。
(ドナーは1年単位で寄付をすることもできます。)


今回インタビューした子どもたちは以前から
毎日エデュケーションさんの支援を受け、
継続して学校に通っている子どもたちです。

そのため、彼ら自身が感じている変化や
先生から見た変化などとても興味深いお話を聞くことができました。


みんなの夢地図 夢をかなえる世界一周の旅

Pech Ngetちゃん
年齢 :12歳(5年生)
兄弟 :兄2人、姉1人、妹1人
好きな科目:クメール語と算数。
将来の夢 :看護師。家族がチフスになった時に優しくしてくれたので。
サラーリプラム病院で働きたいです。
メッセージ:「おばあちゃんもとても喜んでくれました。(ご両親とは住んでいないそうです。)
       おばあちゃんが、頑張って勉強して
       よいお仕事につきなさいねと言ってくれました。」

可愛い笑顔が印象的で、
奨学金について尋ねると
本当に嬉しそうにお話をしてくれました。




みんなの夢地図 夢をかなえる世界一周の旅

Neang SreyOunちゃん
年齢 :14歳(5年生)
兄弟 :弟1人
好きな科目:クメール語・理科。「自然が大好きでもっと知りたいから。」
将来の夢 :看護師。
      家族が病気になったとき
      診てくれる場所が少なくて大変だったから。
      お金もないし、薬もないし、
      診てくれる人がいる病院も少なかったから。

校長先生からみた学校の変化:
286人の生徒のうち、現在29人が奨学生です。
以前は働くために学校に来ない子どもがとても多かったのです。
でも奨学金を子どもたちがもらうようになってから
学用品のために子どもが働ふ負担が減りました。
親も教育の大切さを分かってくれるようになりました。

家族が病気になったときのお話、
胸が痛みました。
見てくれるところが少なかったから悲しくて
だから自分が医療に携わろうって、
けなげで純粋な思い。
彼女の夢が叶いますように。
そのために無事に学校を卒業できますように。
そう願わずにはいられませんでした。






みんなの夢地図 夢をかなえる世界一周の旅

Bou Vithouくん
年齢 :12歳(5年生)
兄弟 :兄3人 姉4人
好きな科目:算数
好きなこと:サッカー
将来の夢 :算数の先生
メッセージ:「奨学生になってから家のお手伝いの負担が少し軽くなったので、
       勉強をたくさんするようになりました。
       今は他のお金がある家庭の子どもと同じくらい勉強しています。」

学校にはお金に多少余裕があるご家庭の子どもたちもいます。
やはりそういった子どもたちは
勉強時間がそうでない子どもたちよりも
少し長いようです。
勉強時間が長くなったことを話してくれるなんて。
勉強しなさいって言われなくてもしたいものなんだなぁって
改めて思いました。




$みんなの夢地図 夢をかなえる世界一周の旅
Lunn Panhaくん
年齢 :12歳(5年生)
兄弟 :兄2人 姉3人 弟1人
好きな科目:クメール語
夢 :英語を勉強したい。
    前に英語を話している人をみてかっこいいと思ったので。
でも学校では英語を教えてくれないので英語の勉強をしてみたいです。」
先生からみた学校の変化
奨学金を受けるようになって
以前よりも生徒たちが学校に来るようになりました。
それだけでなく、人柄も振る舞いもよくなりました。
これは知識が増えてよりよい生活の仕方を学んだからでしょう。
今は両親も学ぶことの大切さを感じるようになり
子どもたちの教育を応援しています。

なんと!
奨学金は学校に行ける時間ができただけでなく
人としての振る舞いまで変えているなんて
驚きのおはなしでした。
教育って、一言でいっても
生きるために必要な知識をいれるだけでなく、
よく生きることも教育なんだなぁ。
とこの先生のお言葉で感じたのでした。


最後はみんなで記念撮影。
彼らの制服もまた、ダルニー奨学金により
提供されたものです。
みんなの夢地図 夢をかなえる世界一周の旅


以前聞いたお話なのだけど、
制服って、貧富の差がわかりづらいから
いわゆる発展途上国では
とても大切な存在なんだとか。

日本だと「規則」みたいに少し堅苦しいけれど
でも言われてみたら本当にそうだなあって思いました。

確かに授与式の前、新奨学生たちのうち
何人かは制服を着ていなくて、
でも、周りで式を見てる子どもたちは制服を着ていた。
でも授与式のあとはみーんな同じ格好。
こうして子どもたち同士も
境目を感じなくなって行くんだなって
思ったのです。



私がインタビューをしている横、
校庭で元気に遊ぶ子どもたち。
みんなの夢地図 夢をかなえる世界一周の旅


たくさんのきらきらした瞳の子どもたちに会って、
「この子たちが幸せな将来を手にできますように」
と願わずにはいられませんでした。