みなさん、クリスマスツリーの上に乗ってる星。
あれの由来ってわかりますか?
私は昔プラネタリウムで「あればベツレヘムの星」というんですよ。
というストーリーを聞きました。
キリストが生まれた場所、ベツレヘム。
キリストの誕生を東方の三賢者に知らせ、ベツレヘムまで
導いたと言われる星なんだそう。


今日はベツレヘムに行ってきました。
キリストの生誕地ではあるものの、
今はパレスチナ自治区で、
(つまりムスリムも住んでいて)
イスラム教のモスクと
キリストの生誕教会が向かい合わせにあったりして
なんだか不思議な場所。


でも、キリストが生まれたとされる場所を
見ることができたりもしたのだけれど、
でも私にもっと強烈な印象を与えたのは
別のものだったのでした。


ベツレヘムはパレスチナ自治区なので
入るのにイスラエルが設置した検問所を通過する必要があります。

検問所を出てしばらく歩くと目の前に
あらわれたのはこんな景色。

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パレスチナとイスラエルを分かつ分離壁です。
以前もバスの中から見たけれど、
歩いていて目の前にしたのは初めて。
横にある塔みたいなのは監視塔。
100mおきくらいにあります。
中にイスラエル兵がいて、
昼夜問題が起こらないか監視しているのだそうです。



分離壁。話には聞いていたけれど、
こんなに長い壁を目の前にすると
びっくりして息をのんでしまいました。
心構えはしていったつもりなのに。


こんな風に伸びている壁。
目の前にあるLLIBERTATと書いてある旗は
パレスチナの旗です。

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写真だとこの衝撃伝わらないかも!と思って
慌ててビデオ撮影しました。
声震えてるかも・・・。



高さはだいたい車と比較すると
3階建ての家くらい。

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壁のとなりは普通の民家。
壁は予告なしに建てられて行ったということは、
きっと民家の人はびっくりしたことだろうな、って想像する。

この家は3方向を壁に囲まれていました。
どんな思いで壁を見てるんだろうって想像してみる。

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ちなみにパレスチナ地区の人はイスラエル側はもちろん、
エルサレムにも行くことができないのだそうです。
この壁に囲まれて、行動が制限されて、
想像しただけで悲しくなってきました。
空は青いのに。



ベツレヘムという土地の特殊性を描いた
風刺画のような絵を見つけました。

ベツレヘムの星が乗ったクリスマスツリー。
その周りにはプレゼントがいっぱい並んでいて、
でも一歩壁を隔てたところにあるのは
たくさんの切られた木。

現実に私は
イスラエルの人たちによって切られたという
切り株だけが広がるパレスチナのオリーブ畑を目にしたのですが
でもこの風刺画はなんだか、それよりも
生活を奪われてしまっているという訴えに思えてしかたありませんでした。

パレスチナ側に書かれた絵。
この絵をイスラエル側の人は見ることはないのだろうけれど、
でもこの絵は年々増えて行ってるそうです。
ずっと気持ちを表現し続けてるんだ。


日本にいるとパレスチナ=危ない、とか自爆テロをする人、とか
そういう報道や意識が多いのだけれど、
実際にこの状況を目にすると、
苦しくて、悲しくてやむにやまれなかったのかも、と
思わざるを得ませんでした。

※自爆テロという表現は報道では使っているけれど、
 実際はやむにやまれずの訴えで起こした行動なので
 テロではなくて、自爆攻撃だ、と言われることがあります。
 私もその言い方をするようにしていますが、
 今回は分かりやすくあえて日本の報道で使われている言葉を使いました。


もちろん、いくら苦しくて虐げられているからといっても
その反撃に人を殺したり傷つけたりすることは
私は絶対支持しません。

ただ、聞くところによると、
そのような自爆攻撃をするのは本当に一部の
過激な人だけなんだそうです。


たくさんのパレスチナ人は
ただただ自分が行き来していた土地に壁が建てられて行くのを
見ることしかできなくて、
移動にも検問やIDチェックが必要になって
(何時間も待たされることもあるみたいです。)
なんだか、もう、悲しくて、
どうしたらいいのか分からなくなってしまいました。



私にはイスラエル人の友だちがいて、
彼らは優しくて、
彼らの家族もとっても優しくて、
楽しくて、おもしろくて、
でもその友人の政府がしていることがどうしても
私は理解できなくて怒りさえ沸いて来てしまって、

個人としてとっても素敵なのに、
国家になるとどうしてこんなことをできてしまうんだろう、
と思ってしまうのです。


私は政治家でもないし、
お金持ちでもないし、
国連職員でもないし、
この現状に対して、何ができるんだろう。


でも、私はブログを書いていて、
読んでくれる人がいる。

だから、日本にはあまり伝わってこないパレスチナの現状を
私が見たこと、感じたことを
こうして、伝えることならできる。


今イスラエル政府がしていることが許されているのは
(ヨーロッパでは少し反対の波がおこっているものの)
国際的な無関心からなのだそうです。

だから、
政治家でもない、国連職員でもない、
(いるかもしれないけれど)
私の周りにいるみなさんにも、
知るということはできるから、
知っていてほしい、と思ってこのことを書きました。


ただ、イスラエルも、被害者だと思うのです。
歴史的にも(このエントリーに書きました。)
そして、18歳で男女とも兵役に出て、
戦闘用の銃を常時持たなくては行けないのはこの状況があるから。
私が親だったら子どもに、ましては10代の子どもに
銃なんて持たせたくない。
でもそれをしなきゃいけない国がこのイスラエル。
町中で銃を持ちながらおしゃべりしてたり、
トイレでお化粧直しをしている女の子たちをたくさん見ました。
彼らにとって銃は、特別なものでもこわいものでもなくて、
「普通」なことになってるんだなぁって実感しました。

それってほんとに悲しい。
人を殺してしまえるものとともに毎日を生きることが
当たりまえになってしまってるなんて、
きっとすごく心をすり減らしてしまうことだと思う。



考えれば考えるほど根が深くて、
誰が悪いとかの問題でもなくて、
でもただ、人の生活を奪うこと、
誰かの幸せを奪うこと、
それだけは私はしてはいけないことだと思うから、
せめて両者が心配することなく暮らせるように、
それを願ってこのブログを書きました。

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