「ブルキナにいったらワガドュグ(首都)の
 『わがや』という居酒屋さんにいくといいよ」

そう聞いて、行ってきました、和が家。
在ブルキナ8年の男性、飯田さんが営むこのお店は
ブルキナ唯一の日本食が食べられるお店です。



青年海外協力隊のともだちと、
現地の井戸掘りの会社のかたと、
みんなでごはんを食べにいき、
そろそろ帰ろうかというとき、
その事件は起こりました。


パン!


お水の袋を車が踏んだのかな。

(アフリカのお水はプラスチックの袋に入ってて
それを踏むとそんな音がするのです。)




ところが30分後、協力隊の友人の電話に
緊急連絡網がかかってきました。

「軍が発砲したので外出しないように」と。


ええええええ!



だってブルキナファソは平穏で知られる
ほんとにほんとにおだやかな国。

ここのところ2ヶ月くらいは
デモが続いたりしていたらしいけれど
それ以外はほんとになんにもない
のどかな国なのです。



結局、何度かの電話のやり取りの後、

「和が家で待機してください。」



外をうかがうと、まわりはすっかり
ひとけがなく、電気も消えていました。

みんな電気を消して戸締りして
目立たないようにしている様子。

車も人も全然通らなくなってしまいました。



ブルキナ暦の長い頼れるおじさま飯田さんの
アドバイスは

「近くのどこかに避難どころか
一歩も外にでないほうがいい」

とのこと。


結局その夜は一晩、和が家でお世話になることになりました。


真っ暗な中、
飯田さんがまかないを作ってくださったり、
お水をだしてくださり、

深夜にみんなでいすをならべて
雑魚寝しました。

銃声がなりひびいていて
こんなことははじめてでこわくて
眠れなかったけれど、
でもみんなでぎゅって手をにぎりあったりしました。

(むしろ蚊が多くて眠れなかったのも
 ほんとはあるんだけど)

朝になると朝食をたべさせてくれて、
飯田さんが出演したテレビのビデオを上映してくれて、
お昼になるとやってきた
ブルキナベのスタッフがパスタをつくってくれました。

おいしそうなパスタとよそってくれる友達。
なんかあったかい。


なんか、こまった状況で
あたたかくかくまってくれて、
ごはんまで出してくれて
適切なアドバイスをしてくれて、
危険がないか外までそっと見に行ってくれて

和が家はまるで私たちにとっての
ホテルルワンダみたいでした。


飯田さんのやさしさと頼りがいに
じん。


人ってあったかい。


↓つくってもらったごはんとよそうみんな。あったかい。
みんなの夢地図 夢をかなえる世界一周の旅
みんなの夢地図 夢をかなえる世界一周の旅


結局翌日の午後、
事態が落ち着いたときに
車でみんなで帰ってきました。


翌日はお店もぜーんぶしまっていて
なんだか町は日曜日のよう。

それから2日経った今もデモは続いているみたいで
私は相変わらず近所くらいしか出歩けていません。

ガーナに戻って
難民キャンプの状況を確かめたかったけれど
安全第一。

町が落ち着くまで国境越えるのも危ないかもなので
しばらくブルキナにいる予定です。

もう少し様子を見てみようと思います。
無理は絶対しないので安心してくださいね。