色シリーズ・(13) 我が家の「肌色」 | 5番の日記~日々好日編~

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かつては小学生用のクレヨンや絵の具にはこんな色がありました。


「はだ色」


実はJIS規格でした。



もうかなり前に、「はだ色」という言い方は差別だと指摘されて、今ではこの名称の絵の具は姿を消しています。



それでも、英語にも同じ表現がありまして、日本では「はだ色」、それに相当する英語名は「Flesh」


ほぼかつて絵の具にあった「はだ色」と同じ色。

欧米の顔料メーカーはこの名称を使っています。


フレッシュとは人間や動物の肉の事。

日本でも昔はこの色の事を「宍色(ししいろ)」と呼んでいました。



ただ、

「はだ色」も「Flesh」も実際の肌の色にしてはキレイすぎて現実離れしてますから、絵に描かれた人物のような理想化された色なのかもしれません。




裸の人体を表す「Nude」という色名もありますが、こちらは日焼けしていない=衣服の下の色。

フランス人の裸体を指す「French Nude」という色名もあって、これは裸体画の色の事。




子供の頃って、絵を描かされますよね。

もちろんその頃は「はだ色」が存在していましたが、私は勝手に「これははだ色じゃない」と思って、幼稚園の頃から人の顔は「黄土色」を使っていました。


黄土色では人の顔はちょっと濃すぎるんですが、それでも子供心に「はだ色は肌の色じゃない」


はだ色絵の具やクレヨンは使われないまま。

自分史上、最も使わなかった色。




かつての「はだ色」に変わる現代の絵の具は「うすだいだい」だそうです。


それはそれで違和感ありますが、メーカー側もたぶん深く考えてなくて、「はだ色と言わなければ何でもいい」レベルかな。




そう言えば、

化粧品メーカーでは花王が「美白」という言い方を何年も前から止めてますね。


肌の色の呼び方が何とも難しくメンドくさい時代。