不気味なフェティシズム.... | 5番の日記~日々好日編~

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よってテーマは剛柔バラバラです。



6人の監督がデジタルビデオを使って製作する様々な恋愛ドラマの企画 "ラヴシネマ"の第一弾として公開された作品。

ビデオプロジェクターにより上映されました。


『東京ゴミ女』(2000年)

監督:廣木隆一

脚本:及川章太郎

出演:中村麻美、鈴木一真、柴咲コウ、小山田サユリ、戸田昌宏、田口トモロヲ



喫茶店でバイトしている主人公•中村麻美。

他人とうまくコミュニケーションをとる事が出来ない性格ですが、常連客のサラリーマンから好意を寄せられたりしているまぁ、普通と言えば普通、地味と言えば地味なお姉さん。


彼女は同じマンションに住むミュージシャン•鈴木一真に想いを寄せていて、たまに廊下ですれ違うだけしか接点がないその男が捨てるゴミ袋をそぉっと漁る事によって恋心を満たしていました。



ゴミ袋は宝の山です。

タバコの吸い殻や食べ物の空き袋、生ゴミ、精子の匂いの残るティッシュに至るまで。


中村麻美は、ゴミ袋の中から見つけたタバコの吸い殻と同じ銘柄のタバコを吸い、捨てられた箱と同じ銘柄のシリアルを食べます。

吸い殻はビンに入れ、カップラーメンの容器もコレクション。シリアルの箱は壁に並べて貼ってオブジェ。



たまに服が捨てられていると、綻びを直して自分が着たり。



使用済みコンドームを見つけて一人で激怒したり。



男の元カノから送られた「復縁したい」という手紙

を見つけた時には、住所を探し出してその女に直接会いに行き、アタシが新しい彼女だから!と迫ったりもします。




ところが、

ある時、相手のミュージシャン•鈴木一真は、中村麻美が自分の出したゴミ袋を漁っている事に気づきよるんです。

しかし、「キモい!」とは思わないで、面白がって逆にそれを楽しむかのような事をする....



そしてある日、現実がやって来ました。


男のライブを見に行った中村麻美は、誘われるままに鈴木一真と一夜を共にしてしまいます。


ゴミ漁りの事を相手はとっくに知っていた....

その現実を知った中村麻美は部屋を飛び出し、これまで集めたコレクションを全て捨ててしまいます。



結局、彼女が愛していたのは生身の男ではなくゴミ。

それを捨てた時に、ようやく普通の恋愛ができるようになるのかもしれません。




この映画、中村麻美と同じ喫茶店で働く同僚のお姉さんがいまして、こちらの方は生身の男と片っ端から関係を持つヤリマン。

その相手は日本人だけでなく白人やラテン系、黒人まで。

「五大陸制覇した!」と口にするのに、全然充実しているように見えない絶妙な演技をしているのは、まだブレイクする前の柴咲コウです。