アイアンクロー | 5番の日記~日々好日編~

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気の向いた時に気の向いた事を勝手に書いています。
よってテーマは剛柔バラバラです。



フリッツ・フォン・エリックというプロレスラーがいました。


個性派揃いの昭和プロレス外国人レスラーの中でもその個性は際立っていて、ニックネームが「鉄の爪(アイアンクロー)」



新日本・全日本に分裂する前の選手ですので、リアルで知っている方はアラ還以上?



この人はとにかくその佇まい、面構えや雰囲気が他にはない独特なものでした。




得意技はニックネームになった「アイアンクロー」

驚異的な握力で相手の顔面をワシ掴みにしてそのまま押さえ込むという、単純でわかりやすいワザです。



正確には爪じゃなくてワシ掴みなので指なのですね。

凄まじい握力で気が遠くなるとか。



そのワシ掴みにした指が相手の顔に食い込んで血が流れている写真は迫力がありました(よく考えるとおかしいのですがそこは昭和プロレス)



このエリック一家を描いた映画が、来年公開されるようです。


タイトルもそのまんま、『The Iron Clow』

監督・脚本はショーン・ダーキン。



親父の"鉄の爪"フリッツ・フォン・エリック(本名ジャック・アドキッセン)には息子が6人もいましたが、長男のジャックJr.は幼少期に事故死しています。


次男がケビン、三男デビッド、四男ケリー、五男マイク。

そして六男がクリス。


全てプロレスラーで、ケビン、デビッド、ケリーの3人は当時のNWA世界チャンピオンだったハーリー・レイスやリック・フレアーらと抗争を繰り広げている売れっ子。



しかし

身長2メートルと体格に恵まれ、最も将来を期待されていたデビッドが1984年、日本遠征中にホテルで急死。

25歳の若さでした。


エリック一家の悲劇はこれで終わらず、3年後の1987年に五男マイクが精神安定剤を大量に服用して23歳で自殺、さらに1991年に六男クリスが21歳で拳銃自殺。


四男ケリーが1993年に薬物で有罪判決を受け、自宅で拳銃自殺....  33歳でした。



6人兄弟のうち5人までが死亡、うち3人が自殺。

「呪われたエリック一家」と呼ばれる所以です。




兄弟の皆がプロレスラーとしての才能に恵まれ、親父が果たせなかった当時の最高峰・NWA世界タイトルに最も近いとも言われましたから、これは残念と言うか....



それでも、息子たちが絶対に親父のフリッツに勝てないのは「凄み」でしょうね。