『かごの中の瞳』(2016年/アメリカ映画)
監督・脚本:マーク・フォースター
出演:ジェイソン・クラーク、ブレイク・ライヴリー
色とりどりの花で溢れる異国情緒にあふれたタイのバンコク、プーケット、そしてスペインのバルセロナでロケが行われた、美しく衝撃的な夫婦の物語。
子供の頃の交通事故で失明してしまったブレイクお姉さんは、献身的に支えてくれる夫・ジェイソンと、タイのバンコクで幸せな結婚生活を送っていました。
ある日、主治医のすすめで角膜移植の手術を受けた
ブレイクは、片目の視力を取り戻します。
喜びに震えるブレイクの瞳が初めて見た夫は、想像していたシュッとした素敵なイケメンではなく、地味〜で冴えない中年のオッサン....
ガッカリしたブレイク(←こら)の好奇心が爆発し、髪の毛を金髪に染め、古い服を全部捨てて最新のファッションで着飾り、リア充全開!
犬の散歩で知り合った兄さんと意気投合し、毎夜遅くまで飲み歩いて深夜帰宅、ついに一線を越えてしまいます(←こら)
一方のダンナのジェイソンは、美しく変貌してゆくそんな嫁ハンを見て、喜びではなく嫉妬と疑念を抱き始め......
やがて、
再び視力を失い始めるブレイク、主治医に相談すると、「目薬に誰かが細工をしたようだ」
この映画、光が印象的です。
目の見えないブレイクに降り注ぐ光、徐々に見え始めるブレイクの視点映像と、目が見えるようになったブレイクに降り注ぐ光....
「色が見たい」と言うブレイクを、花市場に連れて行くジェイソン。その時の光。
夫婦の未来を照らしていたはずの光は、やがて別のものに変わります。
視力を取り戻したブレイクは、想像してたよりうちのダンナはカッコよくない!とか、想像していた素敵な部屋じゃない!とか、嫌な女まっしぐら!かと思いきや、そういう印象はあまり受けません。
この2人は、互いに何を見ていたのか?
視力と引き換えに何を失ったのか?
原題は All I see is you(あなただけを見ている)