テレビ番組で長島一茂を見る度に、親父があの長嶋茂雄なのに、よりによって野球選手になろうなんて... ようやるわ、と思ってたんですが(笑)
ロック史上最高&最強のドラマー、ジョン・ボーナムの息子がよりによって親父と同じドラマーになるなんて.....
と思うのが、ジェイソン・ボーナム。
ミュージシャンの子供がミュージシャンになる=二世ミュージシャンは珍しい事でもないですが、違うパートをやればいいのに同じ楽器。
しかも親父が異次元すぎます。
と、思ってしまうのですよ。
レッド・ツェッペリンのヘビー級ドラマーだったジョン・ボーナムの息子、ジェイソン・ボーナムが結成した4人組バンド「ボーナム」のデビューアルバム。
『The Disregard For Timekeeping』(1989年/邦題:無限)
ジョン・ボーナムが亡くなり、レッド・ツェッペリンが活動停止したのが1980年です。
あれだけの偉大なバンドでありながら、ツェッペリンコピーというのは長らく出て来ませんでした。
ようやく(?)キングダム・カムというフォロワーが登場した時、世間は歓迎どころか、ゲイリー・ムーアのようなベテランまでが一斉に叩きに回りました....
レッド・ツェッペリンというのはつまり、「神聖ニシテ侵スベカラズ」
コピーバンドなど存在してはいけないのです。
ところがこのアルバム、やっぱり注目を集めたのがジェイソン・ボーナムのドラミング。
このバンドを結成するまではアメリカン・ハードロックのようなバンドで叩いていたジェイソンなのに、いきなり親父が憑依してます(笑)
バスドラの音がぶっとい。
手数より腕力。
アルバム全体としては、ギターロックというよりはキーボードの音が目立つ荘厳な雰囲気で、バイオリンも取り入れてプログレっぽい。
しかしボーカルが丸々ロバート・プラント(笑)
これは笑うところでしょうか....
キングダム・カムには牙を剥いたファンも、あのボーナムの息子さん? のご祝儀があったのか、新人バンドとしては異例の100万枚セールスを記録。
(ジミー・ペイジはソロツアーのドラマーとしてジェイソンを起用しました)
ただ....
このバンドは残念ながら3年後に2作目を発表した後、分裂してしまいます。
約10年後、「ジェイソン・ボーナム・バンド」名義で発表したアルバムはこの『無限』とほぼ同じ。