国交正常化から今日で50年。 | 5番の日記~日々好日編~

5番の日記~日々好日編~

気の向いた時に気の向いた事を勝手に書いています。
よってテーマは剛柔バラバラです。



1972年、日中共同声明が調印された時、日本のGDP(国内総生産)は中国の3倍でした。



以降、日本の経済界は中国の近代化に向けての技術や資金を惜しみなく供与。

その背景には、対中ビジネス拡大の思惑だけでなく、日中戦争の贖罪意識があった事は間違いありません。

これはネトウヨがどのように否定しようが、そういう事なんです。



当時の中国は今のような傲慢さはなく、「中国人は井戸を掘ってくれた人の恩は忘れない」と、信じられないほどに謙虚でしたから。



一般人の間でも、「中国四千年の味」というインスタントラーメンのCMのコピーがウケて、そんなに悪い印象は持っていなかったのが現実。



中国四千年....?

真面目にそう思ってる方がいらっしゃいますが、それはCMのコピー。

始皇帝が国を統一したのが紀元前300年あたりですから、中国の歴史は2300年ほどが正解。




いつから日中関係がややこしくなり始めたのか?



南京大虐殺を言い出した頃でしょうか?

靖国神社への参拝問題からでしょうか?

尖閣諸島でしょうか?



南京云々は私が中学の頃に何か聞いたような話。

日教組を具現化したような社会科のセンセイがせっせと拡散してましたから、そのあたりの時代からかもしれません。




靖国神社に関しては、以前に書きました通り。

かつて日本が統治していた東南アジアの国の首脳も、来日した時には靖国神社に参拝したりした事があります。



毎年行われている政府主催の全国戦没者追悼式は、1964年までは靖国神社で開催されていました。

(翌年からは日本武道館)


終戦の日に首相が靖国神社に参拝したのは1975年の三木首相が初。

三木首相以前には、歴代首相11人中7人が計31回、8月15日以外の日に参拝しています。

※ちなみに、昭和天皇は通算8回、参拝しており、1975年11月21日が最後。




中国はその間、何〜も言いませんでした....  と言うか、中国は靖国神社の「や」も知らなかった。


それをわざわざ、「こんなんしてまっせ、コレ、カネになるんとちゃいますか?」と中国にチンコロしたのは朝日新聞です。



「おっ!」と食いついた中国は、1985年の8月15日、靖国神社に参拝した当時の中曽根首相に対し、初めて抗議を "してみました"


すると中曽根首相は、中国の抗議にビビって参拝を止めてしまうんです。



もしも中曽根首相がこの時、「アホか、内政干渉やろ」と一蹴していれば、断言しますが今日の靖国問題は起きていません。


中国が抱えている台湾問題やチベット、ウイグル、それに香港....  全〜部、「内政干渉である」で一蹴してますやん。


ですので、この時の中曽根氏の弱腰は万死に値すると思います。



尖閣諸島に関しては、

それまで何も言わなかった中国が唐突に領有権を主張し出したのは、この海域に天然ガス田がある事がわかったから。


確信犯ですから、歴史的に我が国の領土なんだとか、そんな主張はムダなんです。



そして、覇権主義が露骨になる中国、尖閣諸島が「邪魔」というもう1つの理由ができます。


普段から見慣れている北が上の地図を試しにひっくり返して南が上になるようにして見てみて下さい。



中国が太平洋に出て行こうとする時、尖閣諸島や沖縄がまるで "フタ" のように邪魔なのがよ〜くわかります。


だから自分の領土にしたい。




その後....

2010年に、中国は日本を抜いて世界2位の経済大国になりました。

バブル崩壊後の構造改革に失敗した日本は「失われた30年」


そして、昨年度のGDPは、50年前とは逆に、中国が日本の3倍です。


日本は3位を死守どころか、G7の中ではGDP最下位で、一人あたりGDPは今や韓国にも並ばれています。



年中行事だった経団連の訪中、80年代後半はほぼ毎年、最高実力者の鄧小平氏が対応していたんですが、国家主席が対応したのは2008年の胡錦濤氏が最後。

2020年以降がコロナで見送られたのは仕方ありませんが、今年の5月に予定されていたオンライン会談は、中国側から理由も告げられずに中止。



はっきり言いまして、中国は以前ほど日本を必要としていません。

地政的に無視できない位置にあるという事だけ。



「国交正常化」と言いましても、

50年も経って正常化してませんから、ほぼ無理と思います。

おそらく習近平は3期目も最高実力者の椅子に座るでしょうから、なおさら。



無視できない国であるのは間違いナシとしても、日本は根本からこの国との付き合い方を考え直す時。



日本人は幻想を抱いてますが、中国は何があっても日本と組む事はありません。

これは断言できます。


なぜ?

「日米安保」があるから。





何度も書いてますが、

「お隣なんだから仲良くしなきゃ」なんてのも、理想郷を追う幻想です。


世界中のどこでも、隣国同士仲良くやってる国など1つもありませんよ。

あると言うなら挙げてみて下さい。



我々の生活でも、仲良く近所付き合いしてるのは少し離れたお宅でしょ。

隣家との関係は微妙....  植木の枝や落ち葉、生活音でモメる。



それでも、お隣さんが新車の高級車を買ったりしたら気になる(笑)


日本のGDPが中国に抜かれた時、

いったいどれくらいの日本人が「悔しい!」と思ったでしょうね?