ヒッチコック『北北西に進路を取れ』 | 5番の日記~日々好日編~

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ヒッチコック作品で何がベストかという論議は多くの映画ファンの中で交わされて来ましたが、最終的には全体の雰囲気であったり、出ている俳優であったりの個人的好みに終息します。
それほどヒッチコックという人の作品は名作揃い。

中でもこの『北北西に進路を取れ』(1959年)は、ヒッチコック全盛期の作品、しかも最も得意とする巻き込まれ型サスペンスの典型ですから面白くないはずがありません。

人違いで拉致されてしまったケイリー・グラントが謎の人物からある仕事への協力を要請されますが、間もなく人違いだと判明して口封じに殺されそうになり、さらに殺人の容疑までかけられて国際的な陰謀に巻き込まれながら真相を追う…アクションシーン、ロマンスもふんだんにあり、これほど面白い映画はそうそうあるモンじゃないデス。

クライマックスは歴代大統領の顔が彫られたサウスダコタのラシュモア山。
「リンカーンの鼻の穴の中でケイリー・グラントにくしゃみをさせたかったんだが止めにしたよ」
のヒッチコックのコメントに現れているようにユーモアも満載です。

直線がタテヨコに次々と交差していく斬新なタイトルバックを手掛けたのはソウル・バス(このイメージは、アメリカ人が見れば「あ、ニューヨークだ」とわかるんだそうです)

ちなみに、今回のヒッチコックの「チョイ出」は、冒頭でバスに乗り遅れる男…