家の近所を歩いていると、見た目、若いし(笑)、元気な人に見られるけれど。

実は、体力がなかなかつかなくて、すぐ疲れちゃったり、GVHDでお腹が緩くてトイレが近かったり…そういったことを周りの人にわかってもらえないツラさもある。早く元の体力が戻れば良いのだけれど…悲しい


それでも、ちょっとずつだけど、町内会のお世話係や、子どもの学校行事、ボランティア活動を再開してみた。


すると、今まで気付かなかったことが見えてくる


…それは息子の同級生のお母さんとの出来事

私と同じ町内に住んでいる彼女は、若くて、ほっそりとしていて、長い黒髪の色白の美人さん。でも、いつもどこか寂しそうな、物憂げな表情をしていた。だから私は気後れしてしまって会っても挨拶する程度だった。


時は流れて、私が町内会の活動を再開し始めた、

ある日のこと。


その彼女が私に声をかけてきた。

「病気をされたと聞いた後、初めてお会いした時、お仲間かな?と思いました…私も抗がん剤治療していたのでー」

話を聞いてみると、8年程前に血液の病気で治療を受けていたという。

「頭もツルッツルでした!」とも…。

そう、私の記憶にある彼女の長い黒髪はウィッグだったのだ。


彼女とはお互いの子どもが小学校に入学したときから、行事でたびたび会っていたのに、私は彼女が闘病していたことに全く気が付かなかった。彼女は当たり前のようにPTAの役員を引き受けていたり、町内会の行事にも参加していた。しんどい時もあったに違いないのに…。


私は自分の病気の治療や体調のことばかり気にしていたのが少し恥ずかしくなった。見た目、若くて元気そうに見える人でも、色んな事情を抱えていることもある。少しずつ周りのことも見ていけたら…と思う出来事だった。