今からウン十年前、私が子どもの頃は、
中国はまだまだ開放されてもいませんでした。
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広い道路をたくさんの自転車が通っていたり、
広場でお年寄りが太極拳をしている、
といったのがステレオタイプだったと思います。
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中国に自分で行ったことがある人も
まだまだ少なく、
書物を通じてイメージを作ることが一般的でした。
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そういう時代、
三国志(西暦200年頃の中国の群雄割拠の歴史とそれをもとにした物語)
を題材としたテレビや漫画、小説、ゲーム等々が人気を博していました。
それに子どものころハマったのが、
私と中国との関わりの始まりです。
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三国志には孫子の兵法など、
それより前の時代の思想が登場します。
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私の関心はそれにも広がり、いわゆる諸子百家と呼ばれる、
春秋戦国時代(紀元前8~3世紀、周王朝の統制が失われ、
秦によって統一されるまでの時代)の思想書を読んでいきました。
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今では人気の漫画、キングダムが当時を舞台としていますね。
世情に疎い私は、いわゆる多感な少年時代にも
関心が移ることはなく、大学では中国思想を専攻しました。
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そして大学院を経て、
大学で中国関係の授業を教えることとなり、
今に至っています。
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ごく簡単に私の経歴を述べると、
以上のようになります。