私は子どもを一流に育てたいという思いはないのですが、
親としてできることはしてあげたい、けど、してあげすぎたくない。
どこまで、そしてどのように、関わっていくのが良いのか。
はて、どうしたものか。という思いがありますので、読んでみました。
この本は
「有名大学で突出したリーダシップを発揮してグローバル企業に進んだ学生」
に
「両親の家庭環境を振り返って感謝している点、直してほしかった点を自由に記述してもらったアンケート」
を基に、集計して、著者の考察とともに掲載されています。
偉そうな人が単に自分の成功体験を語るでもなく、
学者が学説的に説くのでもなく、
子ども時代をつい最近経たばかりの学生が、心に残っている実体験の家庭教育というものが載っているわけです。
とても示唆に富む事例ばかりです。
私は家庭教育がその人の人格や能力をすべて決めるとは思っていません(そう思っている人はかなりいます)が、
持って生まれた人格や能力に大きな影響は及ぼすのは確かです。
(こいつは悪い奴だからきっと家庭環境に問題があるのだろう、という論調には反対です。が、お金お金と言っている人には育つ過程で何かあったんじゃないかと思っています。)
家庭教育で厳しく育てた結果、
家族(親)に対して負の感情を抱いて人生を生きるというのは非常にもったいないことです。
厳しく育てることが教育やしつけなのではないと思います。
習い事にしてもたくさんやらせれば良いのか、たくさんやらせただけ能力が伸びるのか。
そういった種々の疑問に答えてくれるような、そんな事例がたくさん載っております。
子育て中の方には是非読んでいただきたい本です。
読む過程で自分のことを振り返りながら読むことになりますので、
読みながらすごく考えながら読んでしまいます。
素晴らしい本だと思います。
答えが載っているわけではないけど、こういう方法もいいなと、
思うことがきっとあると思います。