大家好!

中国語のますみんです

 

莫言は中国人で唯一ノーベル文学賞を受賞した作家です。

昨日の弊社主催小説講座では、この莫言の散文

『请活好,你的下半辈子』を鑑賞しました。

 

『请活好,你的下半辈子』とは、「どうぞあなたの後半生を幸せに生きてください」

という意味です。今日はそのなかで私が素晴らしい!と感じた

言葉をシェアさせていただきますね。

 

莫言の作品と言えば、『紅高粱』という映画をご覧になったことが

ある方もいるかもしれません。

私もはるか昔に見たことがありますがその原作が莫言です。(監督は张艺谋)

 

莫言のことを、台湾の女流作家龙应台がこう評したそうです。

 

龙应台说“莫言用山东方言给他力量,

使得他的文学充满着土地的元气,最泥土就是最国际。”

 

~莫言は山東省の方言を用いることで、彼の文学をその土地の持つ独特のエネルギーで

満たしている。最も土着でありながら、最も国際的でもあるのだ。~

 

さて、莫言氏の散文はさすがの内容でしたが、一番私の心を打ったのは

 

 世上,没有不快乐的人,只有不肯让自己快乐的心。

 

~世界にハッピーでない人などいない。ただ自分をハッピーにしたくない心があるだけだ~

この一言で、彼の作品が国際的だと評されていることに頷ける気がします。

 

 

这辈子,和谁过,怎样过,过多久?有人因为爱情,

有人因为物质,有人因为容貌,有人因为前途。

 

この人生、誰と、どんなふうに、どのくらい生きるのだろう?

愛に生きる人もいれば、物質ライフを追及する人、美容や前途に

一生懸命になる人もいる。

 

而当这日子真的要和选择的人一起过了,

你才明白:钱够花就好,容貌不吓人就行。
其实真正幸福的标准,无需理由,很简单,

只要笑容比眼泪多,你就找对人了。


しかし、あなたが自分の選んだ人と日々一緒に生きたとき、

あなたはこう感じるだろう。

 

お金はいるだけあれば十分だ、見た目もギョッとしない程度ならOKだと。

本当の幸せの基準なんて理由もいらない、ごくシンプルなものだ。

笑顔の数が涙の数より多ければ、その人はあなたにとってピッタリの人だということだ。

 

如何でしょうか?

私はこのくだりを読んで大笑いしてしまうと同時に、なんかお腹の底に

あったかいものを感じました。

 

そして、文章は以下のように締めくくられていました。

 

坦坦荡荡地活着,对得起自己的良心;有情有义地活着,

不辜负别人的真心!

 

正直に生きて、自分の良心に背かず、他人に対して温かい思いやりを持ち

人がくれる真心を受け取って生きよう!

 

一生有多长,也不过三万天;

永远有多远,回头看看已走过一半。

 

この人生、長くても3万日だ。

永遠がどのくらい遠いと思っても、振り返ったら半分はもう過ぎてしまっている

 

走过坎坷,才知平安就好;

尝过酸甜,才知平淡就好;

历尽兴衰,才知知足就好;

费尽思量,才知糊涂最好。

 

不遇であっても、安らかな境地に至ればそれでいい。

辛酸をなめても、落ち着いた気持ちになれればそれでいい。

成功とどん底を経験し尽くしたとしても、最後に足るを知ればいい。

神経を使い果たしてボロボロになっても、最後にバカになれたら最高だ。


 

一辈子不长,用心甘情愿的态度,过好咱下半辈子的平凡生活。

 

人生は短い。何事にも喜んで甘んじる態度で、我々の平凡な後半生を幸せに生きようじゃないか。

 

私も後半生をとっくに過ぎてしまいました。

残りの時間がどれだけあるか分かりませんが、足元の平凡な幸せを

感じられる心の窓を曇らせないように生きていけたらいいな、と思っています。

 

最後に、和約は私がつけました。

もし、間違っているよ、とか更に良い訳があるよ、という場合は

教えてくださいね(*^^*)