「しっかり」「キチンと」抽象的では伝わらない | 中学受験講師ブンブンのブログ

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中学受験の塾講師とプロ家庭教師をしています。指導のあり方、入試情勢、教えて思うことなどについて、書いていきます。

私は中学受験の塾講師・プロ家庭教師として、小学生を教えています。

教えていると、宿題が手抜きだったり、ボーっとして話を聞いてなかったりする生徒が出てきます。

放置するわけにはいかず、当然ですが注意することになります。

 

注意する際に気をつけている点のひとつは、こちらです↓

「しっかり」「キチンと」といった抽象的な言葉を使わない

 

これはどういうことか。

抽象的な言葉を理解できるようになるのは小学3~4年くらいのことが多いのです

たとえば、ドッジボールをしている小学2年生がいて、自分のところには球が来ないので、余裕でヒザを伸ばして立っていたとします。

球が飛んできたら、すぐ捕ったり避けたりしなくてはいけません。ヒザを伸ばした状態では、すぐ動けません。

そこで先生が「おい、しっかり立ちなさい」と言いました。

すると、その小学2年生は「背筋を伸ばして直立不動状態」になったのです。

すぐ、球を当てられてしまいました。

絵で表すと、こんな状態です。

小学2年生くらいですと、「しっかり立つ」は直立不動と理解していて、「当てられないように腰を低くして構える」と状況判断するのができない生徒もいるのです。

 

 

大昔の話になりますが、私は低学年の時に、先生から合唱の指揮者に指名されました。

ところが、指揮の練習をすると、先生に「ダメ~、きちんと指揮しなさい」としか言われずに、指揮者をクビになりました。何をどう直せばよいのか全く示さずに「きちんと」の繰り返しだったのです。今でも覚えていますが、これで、ものすごく不信感を持ちました。

こんなことにならないように、具体的に指示をしなくては。

 

 

小学4~5年生になると、さすがにドッジボールで直立不動!は、ないと思います。

でも、抽象的な言葉が通じないことがあります。

代表的なのが「次のテスト頑張る」です。

テストの点が低かったら、よく生徒が言うセリフが「次のテスト頑張る」です。

ですが、何をどう頑張るのか不明なまま「頑張る!」と言うのです。

《1》頑張るのは「テスト前の勉強」なのか「テスト中に最後まで粘る」のか

→→→先生や親は「テスト前に時間をかけて勉強する」が「頑張る」の中身と思いますが、本人は「テスト中にあきらめない」が「頑張る」の中身と考えているかもしれません。

《2》どの教科のどの範囲をテスト前に復習するのか

→→→放っておくと、勉強しやすい得意教科中心に、復習してしまいます。

算数で偏差値40でしたら、そこそこ理解できている分野なら「つるかめ算は解けるけど弁償算のパターンになると解けない」と自覚できています。苦手な分野なら、どこまで理解しているか自分でも分からないので、何をどう頑張れば良いか分かにくいのです。

《3》無謀な頑張り方をする場合も

→→→算数を頑張るといっても、正答率10%以下の難問には手を出したら時間がなくなります。

本来は捨てるべき問題なのに、頑張って問題読んで考えては、時間がなくなり点数が下がります。

正しいあきらめ方なら、当然すべきなのです。

《4》頑張ろうという決意が、時間が経つと薄れる

→→→「次のテスト頑張る」と言った時点では、「とりあえずの言い逃れ」ではなく、本当に頑張ろうと思っている可能性大です。でも時間が経つと、その決意が薄れるのです。

ですから先生や保護者は、何をどう頑張るのか、計画をしっかり立てさせるのが大切です。

わざとらしいですが、「算数15点アップ!」「テスト前の1週間、宿題以外に14時間!」といった目標の張り紙をするのもアリでしょう。

 

 

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中学受験のプロ家庭教師をしています。

現在の空き状況は次のようになっています。

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受験生ばかりだと入試前には相当きつくなりますので、小6はあと1人が限度かなと思っています。小4小5でしたら問題なく教えられます。

◆空いている曜日は、「火曜日」「土曜の夜」です。7月から「日曜日」も空けられます。

地域によっては、平日の20時頃から可能な場合もあります。

(夏期講習期間は別に曜日を調整します)

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