クラス授業をすると、問題演習の時に、指名して答えてもらうことになります。
大学受験予備校でしたら、一方的に解説を続けるのもアリかもしれませんが、中学受験では生徒に答えてもらうのが必要です。
どんな指名の仕方があるか、私が塾の指導で使っている手法をまとめてみます。
【1】間違えるまで連続
理科社会の知識問題などで、問題数が多い場合は、ミスするまで続けて同じ人に答えてもらいます。
私「はい問1は?」→生徒A「内閣!」→私「はい正解。最高裁長官の任命だけは天皇だけどね」
私「次、問2」→生徒A「国権の最高機関」→私「OK、唯一の立法機関と区別しろよ」
私「3問目」→生徒A「総理大臣の指名」→私「ブー!、参議院も権限弱いけど指名はするんだ。『内閣不信任決議』だね」
こうすると、1人ずつ交代する場合と比べて、テンポが良くなり短時間で解説できます。
予想外だったのは、得意な生徒の反応が違ってきたことです。
社会が得意な生徒だと「10問くらい連続して正解するぞ」と意気込んでいます。
10問連続正解だと、「やった!」と鼻高々になるものです。
運悪く1問目でミスすると、非常に悔しいものです。
正解数が「10」なのか「0」なのかは運も大きいのですが、刺激にはなります。
【2】1問ずつ選んで答える
知識問題24問を8人の生徒に答えてもらうとします。
こんな時は、座席順に1人1問ずつ選んでもらい、これを3周します。
Aさん「問7、金星です」→私「正解、内側を公転する惑星だね」
Bくん「問15、日食!」→私「おっとアウト!満月が欠けるんだから月食だ」
Cくん「問3で、27.3日」→私「そう、月の自転公転周期は共に27.3日。満ち欠けの周期は29.5日だよ」
こうすると、たいてい易しい問題から選んで答えるものです。
(たまに難問を争って選ぶ積極的なクラスもありますが)
成績が良い生徒に「おい、難しい問10あたりがおススメだぞ」などと促すこともありますが、たいていひねくれて超易しい問題を選ぶんですね。
こうすると、知識が少ない人でも、3周のうち2回は十分答えられます。
【3】サイコロで指名
誰に当てるか、サイコロで決める時もあります。
6人なら普通のサイコロを振ります。
11人なら正十二面体を振ります。(12が出たらもう一度振ります。)
これで出た番号の人に答えてもらうのです。
この長所は、「さて誰に当たるかな」と言いながら振ると、全員の注意が集まるのです。
ボーっとしている人がいなくなり、スッと解説が始められます。
また、同じ人に続けて当たることも多く、「さっき当たったから、しばらく当たらない」とは限らないのです。
【4】成績低迷の生徒に当てる
とはいえ、生徒の理解度を踏まえて指名するのが基本です。
「つるかめ算の応用」なら、
(1)つるかめ算の基本を確認する際には、成績が低い生徒に当てる
(2)新しい内容の説明をする際は、一定の成績で、表現力もそこそこある生徒に当てる。
こうすると無理なく授業が進みます。
そうすると「成績低い生徒には、易しい問題だけしか当てない」となってしまいます。
良い点もありますが、「お前には難問は無理だ」と思われているようで、複雑な気分になるかもしれません。
そこで私は、こうします↓
成績低迷中の生徒には「記号で答えられる難問」を当てる。
成績が低迷していると、電流などの計算問題は厳しいです。
自信が無いと、説明する問題はなかなか答えられません。
だったら、成績上位生でも間違えやすい難しい記号問題を当てます。
これなら、ミスしてもさほど恥ずかしくありません(もともとミスしても恥ずかしくはないのがタテマエですが)
【5】当てずに答案をのぞき込む
6人くらいの少人数なら、全員の答案をのぞき込むことができます。
すると、こんなことができます。
★易しい問題をのぞき込み、全員合っていたら「全員正解よ~し」と説明省略。
「いや~解説しなくて良いの楽だなあ、サンキュー(^^)/」
★全員ミスした問題があれば、「問6は全滅!もう一度粘れよ」
具体的に指示しないと、なかなか見直ししません。
★ひとりだけ解くのが早くて余裕ぶっこいている人がいたら、答案をチェック。
わたし「10問中2問もミスしている。さあ見直しだ」
生徒A「えっ?間違えてるのどこ?」
わたし「さあね(^^♪早く解けたんだから全部見直そう」
★★★★★★★
私は中学受験のプロ家庭教師をしています。
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