私は中学受験指導をしています。塾と家庭教師の両方で教えています。
そこで使われている様々な「技」を紹介します。
今回は「どうして?と問うのは正解の時」です。
授業では、一方的に説明し続けると、単調になってしまいます。
適度に生徒に質問することが、求められます。
たとえば、こんな問題があります。
タテ・ヨコ1cmの正方形のマス目が並んでいます。
このとき、Xの角度が何度かを求める問題です。
地道に計算していく問題ではありません。
もともと思考力を求める問題だったようです。
でも何度が出題されているうちに、最近では「よく出るパターン」になってしまったようです。
ひらめきが必要な問題と言えます。
解き方に気づきましたか?
解答を説明します。
もとの図に、もう1本線引いて、三角形を作ります。
すると、何と直角二等辺三角形になります。
こんなわけで、「答は45度」というのが本来の解き方です。
でもキレイな角度ですから、何となくカンで答えて偶然当たる生徒もいそうです。
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こんな時、「60度!」と間違った答を出すと、「どうして?」と尋ねる先生がいます。
次の3つの場合、生徒はキツイ状況になります。
★《先生がすぐ怒る性格》
★《生徒の表現力が未熟》
★《生徒の気が弱い》
生徒が、よく分からないけど少しでも点を上げるため、「カンで60度」と答えたとします。
先生が「なぜなんだ!説明しなさい」と指示すると、どうなるかといいますと・・・
気が強いタフな生徒は「カンで答えた」と正直に開き直るでしょう。
でも、「カンで答えた」と言うと、「バカ者!しっかり考えろ」と怒鳴る先生もいますから、何と答えたら良いか困る生徒もいるでしょう。
1対1の家庭教師でしたら、「生徒の性格」や「信頼関係」を踏まえたうえで、心配いらなければ、理由の説明を求めるのは「アリ」です。
でも10人以上の多数の生徒を教えるクラス授業でしたら、《気が弱い生徒》《表現力が未熟な生徒》も抱えます。
「間違った問題の途中経過を説明しろ」というのは、シンドイ生徒がいるのです。
そこで、私が使うのは、「正解の時に限定して、考え方を説明させる」です。
「はい正解! じゃあ考え方を説明してね」と、正解であることを伝えたうえで尋ねるのです。
答が正しければ、生徒は安心して説明を始められます。
答が間違っている時と比較して、圧倒的に理由の説明がしやすいのです。
もしかしたら、先ほどの直角二等辺三角形の角で「45度」の説明ですと、カンで当たったり考え方が不適切だったりするかもしれません。それでも、正しい考え方を示したあと、私は「運が良いなぁ(^^)/」とでも言って、叱りません。
家庭教師として呼ばれる生徒の中には、「性格的に質問ができない」「基礎ができておらず自信がない」ことが珍しくありません。
ですから、そんな場合は「正解の時だけ、考え方を説明させる」のが適切でしょう。そして、慣れていくにつれ、表現力と自信がつき、信頼関係も作れれば、間違えた時にも無理なく説明できるようになるでしょう。
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2月中に家庭教師指導の依頼・問い合わせが5件ありました。
でも、多くの方は「塾の授業が火曜・木曜・土曜で、水曜か金曜をご希望」でした。
月・水・金は埋まっており、お断りせざるをえませんでした。
ここまで希望の曜日が合わないとは、残念です。