緊張するのは、どんな生徒? | 中学受験講師ブンブンのブログ

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中学受験の塾講師とプロ家庭教師をしています。指導のあり方、入試情勢、教えて思うことなどについて、書いていきます。

今回は、入試では緊張して力を出し切れない場合があるという話。

 

■入試当日は、力を出し切れないことも

受験生は、試験会場では普段通りの実力を出しにくいことが多いです。

とりわけ、まだ小学生が受験する中学受験。力を出し切れないことも十分考えられます。

自宅で過去問を解くと、70点を取れても、入試会場では50点しか取れないというわけです。

自宅で解くと、リラックスして平常心のまま問題を解けますが、入試会場だと緊張感に襲われるというわけです。

ただ、緊張するかどうかは、個人差が激しいのも事実です。

 

■児童会長は緊張しない?

では、どんな生徒が緊張するのでしょうか。

普段から緊張する場面を経験している人は、緊張しないの?。

たとえば・・・

「全校生徒の前で挨拶をする児童会長」

「ピアノ発表会で100人の前で演奏してきたピアノを習っている子」

「大勢が注目する中で試合する少年野球の選手」

このような生徒は、普段から緊張する場面を経験しています。

だから、入試でも緊張することはなさそうな気がします。

 

ところが、必ずしもそうでもないようです。

プロ野球の投手は5万人の観客の前で投球して、ホームラン打たれたら負けが決まるすごい緊張感を乗り越えています。

すごく心臓は強いハズです。

ところが以前、年末テレビ番組のチーム対抗歌合戦で歌を歌わせたのを見たのですが、緊張感に強いハズの選手は、顔を真っ赤にして、取り乱していました。

そういえば、大勢の前で試合をしてきたスポーツ少年が、入試で緊張して力を出し切れないことがあったのを思い出しました。

他の場面と入試は、一致するとは限らないのです。

児童会長だろうとピアノの発表会に慣れている人でも、平常心を保てるとは限らないと思います。

 

■強いて言えば・・・緊張する傾向

とはいえ、今まで多くの生徒を教えて、緊張する生徒の傾向は、ある程度見えているつもりです。

『1』精神年齢が高い生徒

小学6年生だけど、普段の言動が小学4年生くらいに見える生徒は、案外緊張しないと感じます。

精神年齢が高く大人びている生徒は、「落ちたらどうしよう」等といろいろ考えてしまい力を出し切れないのでは?

ただし、他の先生とこの話をしたら、むしろ逆だと言われて論議になったことがあるので、考え方が分かれます。

『2』1回目の本命校

最初の入試が、第一志望校、または志望順位が高い学校だと、緊張しやすいのは事実です。

神奈川県民は、埼玉と千葉だと片道2時間くらいかかり、通うのは無理な場合が多くなります。

すると、1回目の入試が2月1日の本命校。これだと、力を出し切れるか不安が残ります。

だったら、完全に「模試」のような位置づけで、埼玉・千葉を受けるのも良いでしょう。

1回受けて合格すると、やはり不安感が減るものです。

 

 

■緊張感で点数をズドンと落とさない対策

《1》周囲が緊張させない。

入試日が近づいても、普段通りに接するのが基本だと思います。

ちびまる子ちゃんのお母さんのように「コラ、まる子!」と普段は叱っているのに、入試が近づいたら急に優しくなると不気味に感じてしまいます。変なプレッシャーをかけないのが適切では? (一部のノー天気な男子は、引き締めるのもアリだけど)

昨年はありませんでしたが、私立中の校門付近での「早朝激励」では、私は個々の状況に合った言葉を選びます。

「何だ?気が抜けてそうなな顔つきだな。もっと緊張しろよ、コラ(^^♪」なんてね。

《2》練習して、カラダが勝手に動く状態にする

たとえば合格可能性80%の学校を受ける場合は、無理して90点を狙う必要はありません。

「調子悪くても50点取る」のが大切になります。1教科調子が出なくても、他の教科で挽回できるのです。

算数なら、計算ミス連発だと困るから、難問を捨てて、時間がかかっても丁寧に式や計算を書く解き方をするのです。

ところが、慣れない解き方をすると、余計な神経を使ってしまい、うまく解けません。

普段から全力を出す単純な受け方しかしていないと、「調子悪くても50点取る」受け方が案外できないのです。

何通りあるかの問題で、地道に数えるか、式で出すかの区別も同様で、普段は式で解いていて入試当日だけ書き出して解くのは慣れないので困難でしょう。

 

結局は、徹底的に練習して、急に不安感に襲われても、勝手に頭とカラダが動く状態にしていくしかありません。

練習あるのみ、というベタな結論になってしまいます。

 

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