「外国語教育における機械翻訳の活用法」を発表します。

これまで研究を検証結果をまとめて共有します。

 

日本通訳翻訳学会のTILT研究プロジェクトでは、下記の通り第7回会合を開催します。
今回は2件の研究発表に加えて、TILTアクティビティの持ち寄り会を
開催します。ご自身の教室で取り組まれている訳を活用した言語活動を
紹介しあうことで、活動のアイデアを共有できればと思っています。
ご興味・ご関心のある方は、ぜひご参加ください。

日時:6月30日(日)13:00~16:00

会場:名古屋市立向陽高等学校
名古屋駅から地下鉄桜通線で「桜山」駅下車、徒歩10分程度です。
http://www.koyo-h.nagoya-c.ed.jp/1_access.html

参加費:不要(JAITS会員・非会員にかかわらず)

内容:
(1) 13:00~13:30 研究発表1
「外国語教育における機械翻訳の活用法」
松尾直(関西大学M)・山田優(関西大学)・平岡裕資(関西大学M)
(2) 13:45~14:15 研究発表2
「読解中の翻訳タスクは語彙習得を促進するか:訳出態度との関係から」
石原知英(鹿児島大学)
(3) 14:30~16:00 TILTアクティビティ持ち寄り会

**提案者募集中**
実践されている訳を用いた言語活動をご紹介いただける方を募集しています。
1名15分程度で、活動の狙いや手順、ワークシートなどをご紹介いただき、
意見交換をしたいと思っています。 ご発表いただける方は守田 
(tomohiro.mochida@gmail.com)までご連絡ください。

その他:
・ご用意する資料の枚数を把握したいため、本会合にご参加くださる方は、
6月21日(金)までに守田(tomohiro.mochida@gmail.com)まで
ご連絡お願いいたします。

【添付ファイル】
* 20190630_TILT mtg7.pdf
https://www.mlist.ne.jp/archive/attach/jaits/94b9d7e4088562f3d0f29f0565dd0e4d/926/

もう、数年前になりますが、翻訳通訳を行う翻訳者や通訳者ではなく、そのユーザ教育に取り組んでいたことがありました。「教養としての翻訳通訳」つまり「翻訳通訳リテラシー教育」です。

実際に、翻訳通訳という営為は、意外と一般のユーザには理解されていない。そんな実情を痛感し、ユーザ教育を大学の教養の授業の一環として実施するという取組みでした。

関連論文を日本語では出していましたが、英語版が(今さらながら)、お蔵入りにならずに出版されそうな感じです。海外でも、「翻訳通訳リテラシー教育」という考え方は意外と好評でした。

 

https://benjamins.com/catalog/ata.xix

 

“TI literacy” for general undergraduate education

Kayoko Takeda and Masaru Yamada

『機械翻訳 vs. 英語を学ぶ子どもたち:翻訳力が英語力の鍵となる』

比較的真面目に取り組んでいる研究テーマのひとつで、講演します。

関西大学外国語教育学会 第13回研究大会

2019年3月16日(土) 13:00 - 16:45

そういえば、2018年5月26日にLET 外国語教育メディア学会 関西支部 18年度春季研究大会でワークショップをやりました(記録として記しておきます)。

 

http://www.let-kansai.org/htdocs/?page_id=35

 

資料はこちら

https://www.dropbox.com/s/cdc5jfd679rjb17/2018-05-26_MT_for_LET-TILT.pdf?dl=0

 

要旨

2016年の秋にGoogleが人工知能の技術の一つであるニューラルネットワークの深層学習(ディープラーニング)を応用した新しい翻訳システムを発表して以来、機械翻訳の翻訳品質が飛躍的に向上しました。ニューラル機械翻訳の日英翻訳の実力を英文ライティング能力と捉えて、その実力を検証するとTOEIC 900点相当するとも言われます(みらい翻訳 2017)。機械翻訳の技術が進歩して、もはや英語などの外国語を勉強する必要がなくなるのではないか、というようなことが言われるようにもなってきました。

 

このような状況の中で、外国語教育の現場においては、機械翻訳に対する正しい理解が求められています。本ワークショップでは、TILT(Translation in Language Teaching =「翻訳」の外国語教育への応用/SLAにおける「訳」の復権)(Cook 2010)という考え方に基づき、現状の機械翻訳の仕組みと実力について理解し、機械翻訳を外国語教育に活用する方法を学びます。

 

機械翻訳の訳文の中に誤訳やエラーは存在しますので、学習用に利用するためには、まず現状の機械翻訳のエラーの癖や傾向を把握しておく必要があるでしょう。これらを見極めた上で、授業で活用できるアクティビティを紹介します。

 

具体的にはプリエディットとポストエディットと呼ばれる翻訳手法を応用します。プリエディットとは、機械翻訳にかける前の原文を修正しておいて、機械翻訳にかけて出力される訳文の品質を向上させる方法です。これに対してポストエディットとは、機械翻訳された訳文を修正して品質を上げる手法です。これらの手法の外国語教育への応用については、Shei (2002)、Niño (2008)、Garcia & Pena (2011) の先行研究が存在します。本ワークショップで紹介するアクティビティはこれらの先行研究を参照しつつ、オリジナルの練習法も加えました。

 

扱う言語の組合せは、日本語と英語のみです。個人所有の電子端末(ノートパソコン、タブレットなど)の持ち込みを奨励します。持ち込まれた端末はインターネットに接続しておいて頂けますよう、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 

参考文献

Cook, Guy. (2010). Translation in language teaching. Oxford: Oxford University Press.

Garcia, I., & Pena, M. I. (2011) Machine translation-assisted language learning: writing for beginners, Computer Assisted Language Learning, 24:5, 471-487.

Niño, A. (2008). Evaluating the use of machine translation post-editing in the foreign language class. Computer Assisted Language Learning, 21(1), 29-49.

みらい翻訳 (2017) 『TOEIC900 点以上 英作文能力を持つ 深層学習による機械翻訳エンジンをリリース』Retrieved January 23, 2018, from
https://miraitranslate.com/uploads/2017/06/2d5778dcdee47e4197468bc922352179.pdf

Shei, C-C. (2002). Teaching MT through pre-editing: Three case studies. In 6th EAMT Workshop Teaching Machine Translation (pp. 89-98). Retrieved January 23, 2018, from http://www.mt-archiveinfo61⁄4EAMT-2002-TOC.htm

IJET-29 (2018年6月29@グランフロント)で発表します。

未発表の研究です。お時間のある方は、お越しください。

 

https://ijet.jat.org/ja/speakers/speaker/masaru_yamada

 

概要は以下です。

 

TITLE
翻訳者の脳科学

ABSTRACT
ニューラル機械翻訳はプロ翻訳者の脅威となるのか、ならないのか。「翻訳」とは一体何なのか。ポストエディットは普通に翻訳するのとどう違うのか。本発表では、これらの議論に、科学的根拠に基づく一定の回答を示します。具体的には、脳科学的アプローチによる実験結果を提示します。脳機能イメージング装置(fNIRS)を使った翻訳プロセスの検証結果にもとづき、プロ翻訳者とアマチュア翻訳者の違い、ポストエディットとそうでない通常の翻訳作業との違いを、翻訳者の脳内の活性化機能の違い(すなわち、頭の中のどの部位を動かしているのかという違い)から説明します。これにより、私たちが言うところの「翻訳」とは、字面の解釈だけではなく、言葉の裏にある意図を理解することが大事であるといった経験的にいわれてきた事を、実際の脳内活性部位の相違から同定できるのです。つまり、「翻訳」のできる人と、「そうでない人」の脳の動きの違いを区別できるというわけです。