風の歌を聴け
村上春樹さんの1作目です( ´ ▽ ` )ノ
さいきん読んでみました!!
青春時代のひとかけら。
リアルな世界観。
透明感のある文章で
後味スッキリの儚い青春小説!
青春時代の話だけど、
青春!!甘酸っぱい!!熱血!!
みたいな話では全然なくて、
なんとなく『ライ麦畑でつかまえて』みたいな…。
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1970年の8月8日に始まり、18日後、同じ年の8月26日に終る物語。
主人公の『僕』が、自分の青春時代のある夏について、そして、その時代が自分に与えたもののことについて語る。
1970年21歳の夏、大学生だった僕は故郷の港町に帰省し、友人の鼠と退屈な夏を過ごしていた。
小さいころ無口だった自分を心配した両親に知り合いの精神科医のところに連れて行かれたこと。
ラジオN・E・B、「ポップス・テレフォン・リクエスト」
から、電話がかかってきて、
修学旅行でコンタクト・レンズを探したお礼にレコードを貸してくれた女の子のこと。
高校の終わり頃、クールに生きたいと思い、思うことの半分しか口に出すまいと決心したら、思ってることの半分しか伝えられない人間になってしまったこと。
いろんなことを思い出した『僕』
そして『僕』は思う。
街は僕の心にしっかりと根を下ろし、思い出の殆どはそこに結びついている。
思い出のかけらで『僕』は出来ているようなものなのに、この街を離れた時、心の底からホッとした。と。
そしてあの夏の『僕』は
友人の鼠と話して
指が4本しかない女の子と仲良くなって
本を読んで、
ビールを飲んで過ごした。
あの夏、鼠が『僕』に言った。
「時が来ればみんな自分の持ち場に結局は戻っていく。俺だけ戻る場所がなかったんだ。椅子取りゲームみたいなもんだよ。」
「小説を書こうと思うんだ。蝉や蛙や蜘蛛や、そして夏草や風のために何かが書けたらどんなに素敵だろう。」
そして僕は大人になり、故郷を離れて東京で暮らしている。
鼠からは毎年僕の誕生日であり、クリスマスに小説が届く。
ひとことを添えて。
「ハッピー・バースデイ、
そして
ホワイト・クリスマス。」
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話の時代、ステージがいろんなところに
飛んでいるようにみえるんだけど
ちゃんと全部繋がっているところ、
不思議な感じがするのに
生々しくてリアルなところ、
とても素敵( ´ ▽ ` )ノ
薄くて持ち運びやすいし、
何度でも読みたいなる本だよ!
オススメです😎✨
高尾苑子