先日息子がわたしにこう言いました。
世界でいちばん好きなのは自分。
その次に好きなのはママとパパ。
これを聞いて子育ての方向性は間違っていなかったと胸を撫で下ろしたチュリ。
わたしは子育てで何よりも大切なのは、
子どもの自己肯定感を育むことだと思います。
ありのままの自分を愛せる、根拠のない自信がある、
これらは幸せを追求する上でとても大事なことだからです。
誰よりも何よりもまずは自分を大切にして欲しいのです。
自己肯定感の高い人間は、人と比べることなく、自分の価値を認められる。
レジリエンスが高く、何事にも屈しない。
ウッドをはじめ、ドイツ人ってその傾向が高いと思います。
「ハーバード」のように名の知れた大学があるわけでも、
競争力のある教育制度を敷いているわけでもないのに、
全般的に見て、思考力が強く、周りと比べない自己肯定感がある、
それがわたしが多くのドイツ人(やノルディックやオランダ人)から感じることです。
息子が自分を好きといえる人間であることが何よりも嬉しい。
チュリは自己肯定感が低いので、
他人からの評価を気にする、自分の能力に猜疑的である...と今でも大変ですから。
ちなみに、アメリカの教育って素晴らしいと思うのは、
まさにその自己肯定力を高める訓練をすること、
そして自分の意見を臆せずに発信する能力を高めること。
そして、これぞインクルーシブ教育の賜物かと感心するのは、
自分と違う人を自然と受け入れること。
性的志向や性自認においてもごく自然に「ふーん、だから?」という姿勢なんです。
息子のクラスのEくんは性別は男、多分自己性認識も男、
でもお洋服はドレスや花柄のものが好み。
でもそのことに対して、クラスメイトがどうして?と質問をなげかけることも、
からかうような声をかけることも、
先生から「理解を深めるために生徒に話をする」こともありません。
ごく自然と、EくんはそれがEくんなんだと受け止めているんですね。
我が家は小さい時から、服装や色や嗜好と性別は関係ないのだから、
好きなことをして、好きな服を着ればいい。
わたしたちの家庭はパパとママだけど、パパとパパの家もあるし、ママとママの家もある。
愛に性別は関係ないし、いろんな形の家族があるんだよと教えてきました。
その教育もあってか何事も疑問にすら感じ受け入れる息子。
こういう社会文化的に余裕のある考え方を築けていて、本当に嬉しいです。