断り切れない執筆依頼 | 若葉マーク農園長のブログ

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シニア世代の自称「花咲か爺さん」が挑戦する新アグリビジネス「農蜂業」奮闘記

 近在の教師大先輩から執筆依頼があった。


 前回は男女共同参画社会についての講演依頼,今回はコミセン広報紙の人権に関する執筆依頼だ。いずれも農蜂業に追われている毎日なので丁重にお断りしたいのだが,教師大先輩だから断り切れない。「どんなテーマでも良いから‥」「字数が多くなってもいいから‥」との甘い言葉に誘われて,今回も受諾してしまった。


 こんな時大切にしている言葉がある。

 「頼まれごとは試されごと」

この銘言を想起し,即刻受諾するようにしている。ところが,受諾後毎度後悔してしまう。


 はてさてどんな題材にしようか?はちみつの容器詰めをしながら思案をした結果,拙稿は次のような内容となった。


  近くて近い国   

                宮崎 忠司

  高校教員を定年退職し5年目を迎えている私です。第二の人生を充実させるため,現在自称「農蜂業」に従事しています。悪戦苦闘の毎日ながらも,生きがい,働きがい溢れる充実人生となっています。最近加茂地区内遊休農地50aをお借りして,レンゲ,菜の花,ヒマワリ,赤花ソバも栽培しています。これらは全てみつばちの蜜源・花粉源のためですが,同時に景観作物ですから加茂地区の皆様方にも喜んでくださるのではないでしょうか。いま,私は「加茂の花咲か爺さん」になりたいのです。


 さて,私の親しい友人に,韓国大邱(てぐ)市在住のK先生がいます。彼は20年程前,来徳した際に我が家でホームステイしました。彼は大邱市内の女子高校日本語教師で,大変流ちょうな日本語と年長者を敬う応対に私は驚かされました。以来20年間濃密な交流が続いています。


 つい先頃日本では韓流ブームが席捲していました。その頃はとても良好な日韓関係だったはずなのに,昨今すっかり冷え込み「近くて遠い国」になっています。歴史的に日韓は大半が良好なきょうだい関係で「近くて近い国」だったはずです。しかし,竹島(独島)問題や従軍慰安婦問題,歴史認識問題等で昨今すっかり関係が悪化しています。そのたびにK先生からの電子メールは厳しい内容となってしまいます。私はいつも返事に窮しています。


 今年の正月には,靖国参拝報道があったせいか,いつも来るはずのK先生からの電子メールが届きませんでした。幸い1月31日にはK先生から電子メールが届き,安堵してしているところです。「学校は明日(2月1日)から新年度が始まります」「韓日関係が悪化して,日本人観光客がめっきり減っています。是非宮崎先生もご夫婦で大邱に来ませんか」との嬉しい内容でした。


 K先生は,決して「秀吉の朝鮮出兵」「韓国併合」「侵略」「戦争責任」等を直接話題にしたことはありません。しかし,電子メールの行間にはいつも私の歴史観が問われているようです。私たちは,永い日韓の歴史的友好関係のなかにも,不幸な関係があったことを決して忘れてはなりません。非抑圧者は決して「痛み」を忘れることができないのです。戦争は最大の差別だといわれています。過去の歴史に目を閉ざさず,平和と人権が守られる社会にしたいものです。

 これからもK先生との近しい関係をとおして,私は韓国を一層「近くて近い国」にしたいと願っています


(追補)K先生から早速返事をくださった。


宮崎先生! 今日が立春ですが韓國は零下10度ぐらい(大邱は零下7度)の寒さです

日本は もはや 春ですね 氣溫も韓國よりずっと暖かいし穩やかですし

もう菜の花もたくさんさいていますね韓國の3月末とか4月初の風景です

写真を見るとるで韓國の濟州道のようでとした

先生は農業とくに蜜の分讓の準備でお忙しいところですね

我が校も元元は3月に新學期(日本は4月)ですが勉學の雰圍氣の造成のため一個月速く新しい學年の体制に入りました 一月末に日本の山口に行った時,日本の生徒ももう開學して學校に通っていましたね

先生の寄稿文を読んでから感動されて近くて近い国-もっともっと親しいお隣りの國に作るため努力しなければならないと思っております

いつでもお体に大切にしてください ではまた

  

                 大邱で ○○○ 拜上


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