春を背負って | 週末の海と山講座

春を背負って

昨年9月、立山三山縦走の際に立ち寄った山小屋、『大汝休憩所』。

実際にその山小屋を使って、ロケを行った映画
春を背負って』が公開されたので観てきました。映画


『春を背負って』は、『剱岳 点の記』・木村大作の監督作品・第二弾。

主演に、松山ケンイチ、蒼井優。その脇を豊川悦司、壇ふみ、小林薫の名優が固め、
立山連峰の雄大な自然の中に在る、菫(すみれ)小屋という小さな山小屋が舞台。



外資系投資銀行のトレーダー・長嶺亨(松山ケンイチ)が、山小屋経営の父(小林薫)
の死をきっかけに会社を辞め、山小屋を継ぐことから物語は始まります。

日本アカデミー賞・優秀撮影賞を21回(内、最優秀撮影賞を4回受賞)受賞した
日本映画界の重鎮キャメラマン(監督は昔風のキャメラと言う言葉が好き?)
の作品だけあって、大自然の映像美は文句ナシでした。



ちなみに、舞台となる立山の最高峰は、大汝山(おおなんじやま、3015m)。
主峰は、雄山(3003m)。もう1峰の富士ノ折立(2999m)を加え、立山と呼ばれます。

そして今回ロケで使われたのが、大汝山山頂直下に在る、「大汝休憩所」。

下の写真は、昨年登った時の「大汝休憩所」ですが
小屋の中には、映画で使う「菫小屋」の看板が置いてありました。



他の出演者には、“登山スタイルが普段着に見える?”元祖・山ガール市毛良枝さんや
22日(日)の無料放送を見たら、きっとWOWOWの契約をしてしまうだろうな?と思う
最近一番ハマったTVドラマ、『MOZU』の池松壮亮くんも。

モンベルの社長の演技は、まあご愛嬌ということでしょう。



エンドロールで映し出される、黒部立山の風景は
雪の有無はあるものの、まさに昨年見た風景そのもの。

雄大な大自然を描くにあたり、ロケ地を原作の奥秩父から立山連峰に
変更した監督の判断は、正解だったと思います。



登山者にとって山小屋は、食糧や水を確保し
風雨をしのぐ緊急避難場所として、非常に重要な存在。

映画の中では、加えてもう一つ意味が在る事を伝えています。



故黒澤明監督も絶賛したキャメラマン且つ、元祖毒舌?の、木村大作監督。

今でもCGを一切使わず、眼と足で勝負する活動屋気質の映像は
『剱岳 点の記』に続き、今回も遺憾なく発揮されてます。


美しい山の風景を見て、モチベーションもUP!

春?じゃなくてザックを背負って、さて次はどの頂へ。
ザックJAPANも、次は頼むぞ~!