ブログでもちょくちょくちょくとかいていますが、
今手掛けているお宅は長期優良住宅の認定を受けます。
それに伴い「木のいえ促進事業」の補助金を申請します。
長期優良住宅にすることを、100万円または120万円の補助で促進させるわけですね。
企業の規模にもよりますので、補助金申請のできない住宅会社もあるし、
もちろん「木のいえ」ですので木造住宅に限られますし。
そのあたりはきちんと事前に調べられた方がいいと思います。
長期優良住宅でもっとも大変なのは、「省エネ対策等級」の設定(でした。私は)
家全体の熱損失係数に対するQ値計算で等級クリアするのか、
はたまた
家の仕様基準を設定してそれを「熱貫流率による基準」としてクリアさせるのか。
私は後者で行いましたが、それには
断熱材等による熱伝導率から割り出した熱抵抗値が、基準を満たしていないといけない。
ちなみに、ここ静岡ですと、だいたいこのくらいの断熱材でいいだろう、という数値の倍くらいでした。大まかに言いきった場合。
プラス、土間が一定以上の大きさになってくると、
「外部に接する部分」とみなされて、基礎の部分にも断熱施工が必要になってきます。
それから開口部。
主に方角(真北から30度ずつ振ったところに設定した開口部が主に考えられるところ)で左右されますが、
サッシや玄関ドアなど、何を設定しているか。カーテン・シェードなどで補えるか。
そして、サッシが一定基準以上ならトレードオフ(仕様を落とす)していいものは何か。
断熱材・開口部と続いてもう一つは「結露対策」
防湿フィルムの厚さ、仕様など。
分からないことはドシドシ聞きに行って、なんとかクリアしましたが、
煩雑でした。
他にも、耐震、劣化、維持管理について、
この物件はどのような仕様でどういった施工をして、で、クリアさせてます、
みたいな内容をすべて、設計内容説明書に記入します。
それがすべて、図面・構造計算書に反映されていなくてはならず、
必然といつもの図面より書き込みが多くなります。
それも、ひとつひとつ、丁寧に教わり、訂正していきました。
長期に優良でなくてはならないので、
維持管理がしやすいこと。そのために、
配管をコンクリートで埋めてしまったり、外部の埋め込み配管の上にポーチやカーポートのために
コンクリートを打設してもダメ。
それを見越して配管はよけて通らねばなりません。
本当に細かなところまで、様々な仕様規定が設けられていて、かなり気をつけなくてはなりませんが、
建てた後の住宅の履歴も残していくため、
「長期優良住宅で建て、いつ修繕をしたのか」
が、今後ずっと明らかになることになります。
たとえばそれは、中古住宅として売りたいときにも有利になるはずです。
もちろん、住宅ローンの優遇、固定資産税の優遇など、
お施主様のことを考えたら、ほんとうに、「やらない手はない」と思います。
で、補助金。
長期優良住宅として設定すると、必然的に設計・申請料が増えます。
同時に「断熱材・開口部のサッシ等」の仕様が上がるので、金額も上がります。
ほかにも、躯体自体も若干、たとえば梁のグレードを上げたり基礎の鉄筋の配しかたが変わってきたりも出てきた場合、その金額もかかります。
その分を、促進事業のほうでみてくれるよ、という意味合いです。
坪数の大きな住宅も小さな住宅も、補助金の金額は変わりませんが、
それはいたしかたないかなー。(笑)
私が今回手掛けてる物件の申請、進捗としては今、
「構造計算書と構造図の整合性のチェック」
をしていただいているところです。これが終わればやっと、第一関門の、
技術的審査
が終了して、「長期優良住宅適合証明」が、いただけます。
それを、持ってこんどは行政庁に申請。そこで晴れて、
「長期優良住宅」と「認定」されるのです。
で、認定されたから、補助金を出して下さい、と、またまた申請。
テレビ買ったらエコポイントもらえる、
みたいなかんじにしてほしいっ
というのが正直なところです。
それでも今回、私自身が本当に学ばせていただいたし、
精神的にも踏み出せた実感がわき、いい方向に持っていけてる気がします。
「たかだか長期優良住宅の申請で・・・
」
と、ベテラン諸先輩方に、鼻で嗤われてしまうかもしれませんが、
私としては痩せる思いでした(痩せてないけど
)
何も分かってないのに一から自分で調べ、どうせなら1から10まで自分で把握したくて、
建材メーカーさんや住宅設備メーカーさんで設けて(儲けて)いた「有料サポート業務」には頼みませんでした。
結果、なんとかなったので経費も削減できたし。上出来。
ここからまた、もう一息ですが申請は申請でがんばるとして、
着工してからも丁寧に、きちんとやって行こうと気持ち引き締め中です。
10月の末日、先だってお引き渡ししたお宅へ伺いました![]()
雑誌の取材のためです。
当時、自分の中では確固としたものを持てず、威張れるほどの自信もないなか、
それでもとにかく丁寧にひとつひとつイメージを考えること、
そして、スムースに現場を動かすこと、
なによりお施主様を中心に考えること、
それを心がけて造ったお宅です。
このお宅があるおかげで、造らせていただいたおかげで、
その後の私たちがある、そんな、大切なお宅です。
「何にこだわりました?何が大変でした?」
という取材の方の質問に、奥様と私で、
「○○だったよねー」
「だよねー」
と、答えて笑っていたとき、
「あの遭難した時、あそこにテント張って風をよけられたのが生き残った理由だよねー」
「ほんと、あの時は助かったよねーよかったよねー」
みたいな感じでした。笑
これからもずっと、そんな家づくりをしていきたい。
そして、そういうことすべてをうまく動かしていける、そういう会社に育てたい。
いろんなこと、考えています。
がんばらないとNE![]()