ふっ、と目が覚めた。まだ夜で、雲がかった月がかすかに窓へ、光を射している。汗をかいていた。
青白い光がまた夢に出てきた。いったいなんなんだ?未来を暗示するものなのか。いくらか不安な感じがする。もし未来なら、いつかこの星は完全に破壊されてしまう。そして、自分達も滅びてしまう…まぁ、ただの夢か。とこれ以上考えることをやめた。
隣のネルロスは熟睡していた。

朝。小山を越える旅に出た。あたりは雲が覆っていて、いかにも雨が降りそうな雰囲気があった。じめじめとした天気は体力を著しく減らしていく。

途中、ネルロスが唐突にしゃべりかけてきた。



賑わいもなく、近くにある小川のせせらぎが聞こえる。離れにあった二階立ての宿に泊まることができた。客は他にはいなさそうだ。二階の部屋に行き、晩飯も風呂も、何もせず即座にベットに入ってしまった。

いつか見た夢だ。青白い光に包まれた、あの夢。僕は星のもとに立っている。身の回りには全く見たことのないものがたくさんある。地面は硬く黒く、家々はぎっしりしていて、よくわからない物体が道の真ん中を行き交っている。自然と場面が家の中になった。
…あれ?お母さん?台所に母親その人らしき姿が見える。
「ケン、おやつ置いておいたから食べてね。」
テーブルの上には確かに置いてある。だが、それがどんなおやつかわからなかった。
結局おやつに触れず、自分の部屋に歩いていった。
部屋は見覚えのないもので満たされていた。窓から外を観ると、夕焼け空が広がっている。
んっ?夜にはまだ早いのに一際目立つ青白い星が見える。
陽は頂点に昇り、暑さがじわじわと感じる。

ネルロスが隣でクタクタになっている。
「なぁ、休まないか。まだ山にも行き着いてないんだぜ。」
ソードは、自分もクタクタであるが、
「とにかく、山の手前にある町まで行かないと。」
と、自分にも隣のネルロスにも、喝を入れた。自分は何より、魔法を学びたいと、強く願っていたものがあるじゃないか。さっさと、歩かないと。

町についたのは、夕日が地に沈む頃、すでに明かりが町に点々とついている。

疲れは頂点に達した。明日は山登り、小山と言われるが、大人の足でも山を抜けるのに、日の出から昼下がりの頃までかかる。明日も暑いだろう。そう思いつつ、今晩泊まる宿を探した。