前回に引き続き、PCとプロポの接続をワイヤレス化していきます。
今回はプロポを有線接続する用途で販売されているシュミレータケーブルのドングルを使用した方法になります。
なお、改造はあくまで自己責任でお願いしますねっ。記事を参考に何かハプニングが起きた場合の責任は一切負えませんので_φ(・_・;
製作するにあたり、下記の動画を参考にさせていただきました。Kaitoさん、キヨっちさん、ありがとうございます☆
作業の流れをかんたんに説明すると、
・受信機の電源ラインをUSBコネクタのハンダ部分からバイパスする
・シグナル線をピンジャックの信号が流れる接点につなぐ
・受信機の送信する信号方式をPPMに設定する
・VELOCIDRONEでスティックとスイッチの割当を設定する
という手順になります。
なお、今回、使用する部品は以下のドングル・受信機・スライドスイッチの3点です。
ドングル内にパーツを全部詰め込むようにしているので、ものすごく加工が手間なように見えますが、シンプルに作成すると、電源プラス/マイナスとシグナル線がドングルの対応する接点にはんだ付けできていればいいだけです。
加工が面倒な人は前述の動画のようにドングル外部に受信機を貼りつけるようにすると、10分ぐらいですぐにできちゃうかもです(๑˃̵ᴗ˂̵)*
この記事では受信機に、手持ちのジャンクパーツで余っていたFM800 PROを使用していますが、他の受信機を使用しても構いません。
注意点としては、ドングルがジャック入力から受信しているプロポの信号形式がPPM方式のため、PPM出力に切り替えられるものでないとドングル基盤が信号を理解できず操作することができません。
シュミレータケーブルはUSBコネクタのあるドングル部分のみ使用します。違うメーカーのものでも、だいたい同じような構造をしているようなので、同様に加工できるみたいです。
今回は有線接続の際に受信機をオフにできるように作成してみましたが、完全に趣味なので、コンパクトにまとめたい場合は省略してもだいじょうぶです。
なんだか有線接続してるときも無線用受信機の電源がオンになってるのは変だなあというだけの話で付けてみたんで、省エネ効果とかスイッチ設置の利点は微々たるものだと思います。まぁ、気分の問題かな。
受信機とスイッチ固定用で基盤に穴をあけようかとしてみたけど、配線パターンがきわのぎりぎりのとこまで埋め込んであるみたいなので、やめました。製造工程でちゃんとフラックス洗浄してないのか、裏面がめちゃ汚いです。
スイッチはこの位置に設置すると横幅ぴったりで、ネジ止めなしでもガタつかないように固定することができました。
電源のプラスマイナスの位置はUSBの規格で決まっているようで、両サイドが電源系だそうです。はんだする場所を間違えないように気を付けて作業します。
プラス側の配線は、あいだにスイッチを挟むようにしてつなぎます。
このスイッチは、2ポジションの3ピンなので、真ん中と両サイドのどちらかを結線してあげると、スイッチ動作で電源回路が遮断されて受信機をオン/オフすることができるようになります。
使用していないピンは他の部品に接触してショートすると危ないので切り取りました。
当初、スイッチを透明カバーで抑えるかたちで固定しようと思ってたのですが、スイッチの厚みが結構あって閉まらなかったので、透明カバーを削ることにしました。
USBコネクタと基盤にあるスイッチでがっちり挟んであるから簡単にはズレないとは思うけど、一応、補強のために後付けスイッチの外側の金属部分を元からあるスイッチにはんだ付けして固定しておきます。
中身がスカスカに見えても、いろいろ詰め込んでみると結構スペースが狭くて、なんだかんだで両サイドのコネクタ部分と2か所のスライドスイッチ、受信機のペアリング用のスイッチの部分の透明カバーを切り欠き加工することになりました。
まあ至近距離だし、操作してみた感触としては別段この長さでも問題なさそうです。
USBコネクタに挿したときにバチバチとかジジッとか異音がしたときは、躊躇せずにすぐに抜くようにして下さい。
ショートする状態でのんびり放置してると、どこかか燃えたりして非常に危ないです。
プロポの電源を入れた状態で、受信機のボタンを押しながらドングルをUSBコネクタに挿して、ステータスランプのLEDが緑色に点灯したらリンク完了。
次に受信機の信号形式をS.BUSからPPMに切り替えます。
プロポの電源だけ切ると受信機のステータスランプが赤色になるので、その状態でペアリングボタンを6-10秒くらい長押ししてから離すと現在のモードを示す緑色の点滅表示になります。
チカチカと点滅している場合はS.BUS、チチチチチッと高速で点滅している場合はPPMで動作していて、点滅しているときにもう一度ペアリングボタンを1回押すとモードが切り替わります。
……の、はずでしたが、全然上手く切り替わらず、赤色点灯のまま緑色になる気配すらなし。
キヨっちさんの動画を見ながらタイミングを合わせてもう一度押してみたら、今度はちゃんと切り替わりました。
ここまで設定できたら、あとは有線のときと同じようにVELOCIDRONE上でコントローラーアサインして、スティックとスイッチの設定をしていくだけなので、説明は省略します。
実際に使用してみた感想としては、操作感はFC版と違わないものの、発熱が少なくて済むのは安心感があっていいです。
スイッチ割り当てについては有線接続のときと同じく、どのチャンネルが生きているのかちょっとわかりにくいかもです。謎の中華製基盤グレースタイルです。
このあたりはFC版の方がドローンの設定をするのと同じようにBetaFlight上で数値見ながらエンドポイントとかスイッチの設定が明示的できるので、優位かもしれないです。
あとはフライト時に影響はないものの、うちのドングル基盤だとセンタージッタが微妙に発生してたので、少しだけVELOCIDRONEのコントローラー設定でデッドゾーンを広げて対処しました。
アンテナ線が短くしたせいかな?とか思って試しに長いのに付け替えてみたけど変化ないから、それはどうも違うみたい。
ドングル基盤のチップの帯域分解性能とか関係あるっぽいけど、そのあたりはちょっと知識ないので現状、解決策はよくわかりません。ごめんなさいっ(u_u)
なんだか色々調べてたら、USBジョイスティック用のチャンネル数と分解能高めな基盤を使っても同じようなレシーバー接続のドングル作れそうなので、そっちで作ってみるのもありかもとか。
まぁ、普通に使用するのには、いまのところ特に問題ないし、USBメモリを挿すような感覚で気軽に使えるようになったのはいいとこかな♪(*'▽'*)