先日出かけたピアノ・リサイタル
と弦楽四重奏
の演奏会でたまたまどちらにも
バルトークが取り上げられていたものですから、このところまたバルトーク
をCDで聴いたりしておりました。
その中に「舞踏組曲」の収録されたブーレーズ指揮のシカゴ響による一枚があったのですけれど、
ジャケットのイラストレーションが何とも印象的だなと思ったわけです。
Alfons holtgreve(アルフォンス・ホルトグレーヴ、あるいはもっとドイツ語らしくホルトグレーフェでしょうか)
という方のイラストで、どうやらブーレーズのバルトーク・シリーズで統一的に使われているようなのですね。
少々、ここで並べてみますですね。
なんだか見たところ切り絵のような感じあって、独特な雰囲気は個性的だなと。
コミカルさを漂わせつつもちょっと怖さも同居しているあたり、
「そうだ!おとぎ話の挿絵にマッチするね」と思ったのでありますよ。
そんなことを思いつつこのイラストレーターのことを検索しておりますと、
やはりおんなじようなことを考える方がいるということでしょうか、
こんな記載を発見したのですよ。
Alfons Holtgreveの手になる「いばら姫」散策路で女王の足跡を体験され、また歴史を感じさせる庭園で豊富な歴史的なバラと薬草の収集、グリム兄弟の記念碑、更に「いばら姫」の塔、廃墟と化した宮殿跡もご見学ください。
ドイツ、メルヘン街道にあるザバブルク(Sababurg)の観光案内の一節でありました。
このザバブルクのお城はグリム童話 「いばら姫」の城として知られていますから、
その周辺をめぐる散策路はたぶん「いばら姫」の世界。
そこにAlfons Holtgreve作品を持ってくるのですから、
おとぎ話にマッチするとの印象は「やっぱりね」という感じですねえ。
ただグリムの「いばら姫」どおりとすると、「いばら姫」散策路はそれこそ茨だらけとなって
物理的に近寄りがたいことになってしまいますので、ここは同根のお話のペロー 版である
「眠れる森の美女 」の方の、王女さまが眠っている森の散策路と受け止めた方が
散歩する気になるかもですね。
ここでまた話は変わるのですが、
「眠れる森の美女」はどうやら「眠りの森の美女」という言い方もあるようで。
またまた今さらの話とお思いでしょうけれど、
この「眠れる」と「眠りの」はかなり違いますよね。
「眠れる」は「森」にも「美女」にも掛かり得る形容ながら、「眠りの」ときたらどうしたって「森」のこと。
後者の場合、あたかも美女は眠ってないかのようですが、
「眠りの森」の中にいれば誰もが寝てしまうんだと解せば「なるほど」ながら、
そうなると今度は近づく王子さままでがお姫さまに近寄るまでに眠ってしまうのではないかと。
となれば、やっぱり前者、「眠れる森の美女」とした上で、
「眠れる」は「美女(つまりは森にいる美女)」に掛かる考えるのが一番全うなんではないかと思うわけです。
なんだかちいともまとまりのない話になってますけれど、
ペロー童話の「青ひげ」を元にオペラ「青ひげ公の城」を書いたバルトークに端を発し、
グリムを経由してまたペローの「眠れる森の美女」に話が行きついたわけですから、
まあ良しといたしましょうか…。


