東京・両国の江戸東京博物館で開催中の特別展「東京の交通100年博」を見てきたのですね。


東京の交通100年博@江戸東京博物館


しばらく前にふとつけたTVで都電の歴史みたいなことを扱っていて、
そぉらもう懐かしうて懐かしうて!だったわけです。
考えてみれば、本展の関連企画番組だったようですが、まんまと乗せられたという次第。


展示は何とまあ鉄道馬車(もちろん模型ですが)の時代から始まるわけですけれど、
鉄道馬車をもって近代交通の始まりとするのかどうかは判然としないものの、
これが明治元年には開業していたといいますから、まさに象徴的なことではありましょうね。


確かに交通機関として馬を使うことはあったとはいえ、
あくまで単騎か、はたまた荷車を引かせるかくらいなものでしたでしょうから、
いちどきに多くの人の乗せて運ぶ公共交通なるものは、鉄道馬車をもって嚆矢とするのでしょう。


ただ待てよと。
明治元年が近代公共交通の始まりならば、100年どころではないわけです。
特別展タイトルでうっかりしてしまうところですけれど、
100年というのはあくまで東京都交通局(前身の東京市電気局も含めて)の創業100年のことで、
展示はその前史から始まるわけですね。


鉄道馬車に続いていよいよ路面電車が登場しますが、
(ちなみにここでは、いわゆる鉄道、後の国鉄につながるあたりはあんまり詳しく扱われません)
あえて路面電車という言い方をしたのは、ここでもやはり
鉄道網の延伸と同様に民間主導で起こったようなところがあるようだからでして、
やがて東京市電にまとまっていくという。


まあ、この辺の古い市電、バスのあたり

個人的にはあくまで歴史的な受け止め方で「ふ~ん」と思うばかり。
ただ、初めてのバス営業はまだ線路の出来てなかった笹塚・新宿間で

京王が始めたというのは「へえ~」でしたけど。


そんな展示の後に俄然目を輝かせてしまうのは、

やはり都電として馴染みのある車両が登場するところからでしょうか。


都電荒川線の車両



屋外展示に都電車両があって、乗り込めるようになってましたけれど、
そうそうこんな板張りの内装だったんだよなあと。


しかも、ご丁寧なことに都電車両の外には「三丁目の夕日」の撮影セットの街並みが置いてあるという。
凝ったことをしてくれるじゃあないですか。


「三丁目の夕日」の撮影セット

そんな展示物の中に、当時の都電の回数券を見つければ「おおお!使った、使った!」と思い出しますし、
当時の子供なら一度は触ったことがあるであろう電車ごっこセットに入っている
おもちゃの切符やら車掌さんの穴あけ鋏やらホイッスルやらを見れば、
「くわぁ!こんなものが、のこっとるのかくぁ!」といささか落ち着きを失う状況に。


子供の頃住んでいた傍を葛西橋~須田町間を走る都電29系統が走っていて、
都電が走る姿はとても日常に馴染んでいたものですから、ついつい。


それが廃止になるときには

「自動車の邪魔になるから」というのが理由と聞かされたように思うのですけれど、
今回、上野駅前で車に取り巻かれて立ち往生する都電の写真を見て、

改めて止むを得なかったのかなぁと思ったり。


さりながら、やはり展示の中に

東京都交通局がまとめた「都電は廃止すべきでない」とする建白書(とは、言いすぎか)があって、
やっぱり残す方法はあったんじゃあなかろうかと複雑な思いがしたのですね。


ノスタルジーを言われればそれまでのところもありますけれど、
日本の他の町でも世界のいろんな都市でも路面電車が大活躍しているところはたくさんありますものね。


確かに東京の交通量は多いのかもですが、根っこのところからいえば、
そもそも都市計画的に成功しているとは言えない町ですから、やっぱり仕方がなかったのかなぁとも。
う~む。


おっと「東京の交通100博」ですから、

都バスのことも都営地下鉄のこともあれこれ展示されていたのですけれど、
とにもかくにも都電の話になってしまいました…。


あっ!都バスのことをひとつだけ。
今のグリーン基調の車体色になる前に、昭和56年ごろだったようですが、
一度赤と黄になったことがあるんですよね(って、見て思い出したんですが)。


あれ、かっこ悪かったなぁと。
見事に短い期間で消えてしまいました。めでたし、めでたし。