伊豆での目的地のひとつは土肥からバスで1時間ほど南へ下った松崎にあるのですが、
土肥に寄ったのもこれまた縁でありますから、「土肥といえばここしかない!?」という
「土肥金山」に立ち寄ってみることにしたのですね。
歴史的にはおそらくそれなりの由緒(?)があろうところなはずですが、
もはや史跡というよりはすっかり「娯楽の殿堂」的なアトラクション施設となっておりました。
それでも「見て知ってやってみる」という三拍子には、それなりの面白さもあるものですね。
まずは金鉱坑道の一部を整備した観光坑道による坑内めぐりでありますね。
支柱を立てたり、採掘したり、坑道に空気を送ったり…といった作業風景を模した人形が
ところどころに置かれているのはよくあるパターンでありますけれど、
暗がりでふいに出くわすと結構肝を冷やすのですね(って、子供くらいかな・・・)。
冷やすといえば、そもそも坑道の入り口に近づいただけでかなりの冷風が吹き渡っているのでして、
富士山の方に富岳風穴やら鳴沢氷穴といった天然の冷蔵庫があることは知ってましたけれど、
さほど地中にもぐるでもなく、基本的には平坦な道であるのにこれだけの冷気があるのはどうしたことでしょう。
想像力の逞しい向きなら「よもや、落盤で無くなった方々の怨念が…」、んなこたぁ、ありませんでしょうけど。
お次は資料館でありまして、金鉱採掘に関するあれこれを解説してくれていたりするわけですが、
もっぱら観光客の目を引いていたのは巨大金塊などの展示コーナーでしょうか。
なんでもギネスブックに登録された世界一の巨大金塊だそうで、
重さは250kg、時価にしておよそ12億円だそうで。
まあ金額はともかく、重さの方でいうと金というのは重いものですなぁと改めて。
いわゆる金の延べ棒を試しに持ってみたり、
はたまた江戸時代の千両箱を持ち上げてみるということができるようになってますけど、いやあ重い重い!
鼠小僧じゃあありませんが、お江戸を荒らしまわる盗賊が千両箱を肩に担いでひらりと屋根に飛び乗り、
タタタタタと屋根伝いに遁走する…なんつうことはまず出来っこないということがよぉく分かりました。
さて、見て知っての後はやってみるコーナーでありますが、砂金採り体験というわけです。
温泉の水槽の中に砂がしいてあり、その中から砂金を掬いだそうというものですね。
「一獲千金のチャンス!さぁ、砂金がたくさん見つかればあなたも大金持ちに!」ということではなくって、
砂金採集の作業を体験するのが趣旨であって、水を含んだ砂は重いもので、
掬い上げては篩いをかけての繰り返しはなかなかに重労働であったなと思うのですね。
とはいえ、重労働を体験してお終いではインセンティブがありませんから、
係りの方が4つある水槽に順繰り砂金を撒いていますから、
多少は砂金が採れるようになってはおるわけです。
制限時間30分で平均的に6粒ほど(といっても、すっごく小さいのですよ)らしいですが、
何十粒と発見して名人として名前の張り出されている例も(なんだか大食い店のようですが)。
そんな中で、欲のない者は篩い方がいい加減なせいか(単に要領が悪いともいいますが)、
ほとんど見つからない者もいるわけです(って、自分のことですが…)。
ま、そこんところは昔の人が金を採集するのにえらく苦労していたのだなということが
分かりましたからいいんですけどね。
おっと、ところでこの土肥の金鉱ですが、昭和40年代まで採掘されてたと知って、
これがいちばん驚いたことかもしれませんね。
ところでところで、先に乗った駿河湾フェリー は
なんだって清水と土肥を結んでいるのだろうと思ったのですが、
勝手な想像ながらもしかして…土肥で算出した金を貿易港である清水に運んだのが始まりなのでは・・・。
ま、調べれば分かることでしょうけれど、少々そんな夢のある想像にとどめておくとしましょかね。



