ワッツ・タワー 近辺の様子に恐れをなして、
ホテルに帰る前にちょっとした厄払いというわけでもありませんが、
毛色の全く異なるところに立ち寄ってみたのですね。
Metro Blue Lineをピコ駅で降りるとすぐにステープル・センターが見えてきます。
ロサンゼルスのスポーツのメッカですけれど、
ここから北側の一角あたりはダウンタウン でも一番垢抜けたエリアではないでしょうか。
その中心がL.A.ライブという複合施設でして、目指すところはその一角、
「グラミー博物館」でありました。
音楽のグラミー賞に関するあれこれを扱ったミュージアムというわけです。
ミュージシャンの衣装やら楽器やらといった展示も多々ありますけれど、
何の予想もしていなかったながら、思いのほか体験型の施設であることが
やがてだんだんと分かってくるのですよ。
まあ、最初はイントロということになりましょうか、
グラミー賞に山のようにある部門賞(というのかな)の受賞曲を聴かせてくれるコーナーです。
音楽のジャンルを選ぶと、ジャンルごとに代表的な(といっていいのかな)3曲のさわりが
ヘッドフォンから聴こえてくるのですね。
おそらくはここを訪れた人があまり選ばないであろうジャンルを選んでみましたが、
最初にミュージカルを選んでみますと…。
「EVITA」から「ブエノスアイレス」、「RENT
」からメイン・タイトル、
そして「Sound of Music 」から「My favorite thing」という3曲(年代を配慮してるんですかね…)。
続いては映画音楽のサウンドトラックを選択すると…。
「タイタニック
」の「My heart will go on」、次の曲は失念してしまったのですが、
最後は何とも意表をついた「続・夕陽のガンマン」(一応エンニオ・モリコーネ の曲)でありました。
お次にはオペラを。
プッチーニ
「トゥーランドット」からパバロッティの「誰も寝てはならぬ」、
ワーグナー 「トリスタンとイゾルデ」からビルギット・ニルソンの「イゾルデ愛の死」、
もうひとつはジョン・アダムズの「中国のニクソン」から「It seems so strange」という具合。
てなふうにここで引っかかっては、ちいとも先に行きませんので、進みます。
こちらの左手前側の装置には全米の地図が表示されていて、
地名を選ぶことで、その土地出身のグラミー賞受賞者の曲が聴けるという。
分かる人には地域別の特徴なんかがよくわかるのかも知れませんね。
こちらは左手の扉から中へ入りますと、また曲を選ぶようになっていて、
その曲を蝋管からSP、LPモノラル、ステレオ、CD、そしてサラウンドまで
曲の進行につれて再生機器の進化を感じながら聴けるスペースになっています。
これがモノラルからステレオ、ステレオからサラウンドに切り替わる瞬間の、
さっと視界が開けるような感覚は、まさに音楽体験といったところでしょうか。
ただ、さしものサラウンドも、モノからステレオへの変化の強い印象にはかないませんでした…。
さて体験型の極めつけのようなコーナー、こうした楽器体験でありましょうか。
ギターとドラムセットが見えていますけれど、写真では左に切れているところにコンガがあって、
誰もいないのをいいことにひとしきり「扉をたたく人
」状態になってきました。
別のコーナーには、ミキシングなど音の加工を体験するブースなどもあったりして、
ウィーンの「Haus der Musik
」がクラシック音楽の体験型ミュージアムならば、
こちらはポピュラー音楽版だなと思ったのですね。
あちらこちらのコーナーをちょこっちょこっと手出ししつつ歩き回り、
館内のシアターでは休憩がてらジャニス・ジョプリンの映像をみたり…
すっかり先の厄落としを終え、気分的には上々でミュージアムを後にしたのでありました。







