先日のNHK「日曜美術館」で国立西洋美術館の新サービスに触れていたのを見て、

(携帯サイトでダウンロードして、館内ガイドが聴ける!)

「そうだ、西洋美術館で写真を撮ってきたんだっけ」と思い出しました。


ブラングィン展 を見たついでに、常設展の会場もひと回りしてきたんですけれど、
新館が出来て、すっかり広くなった館内にびっくりしたのでありました。
いつの間にこんなふうになってたんだろ…。


そして、これは広くなる以前からもOKだったことなのかどうか分かりませんけれど、
常設展会場では写真を撮っても構わないのですね。知らなかった…。


入り口近くの解説に

「携帯電話の音などにより他の鑑賞者の迷惑となる場合は、撮影不可です」

てなことが書かれているのを発見!


つうことは「迷惑にならない程度に撮るなら、OKですね」と、
入ってすぐの彫刻コーナーの係りの人に確認してしまいました。


OKはOKのようですが、他の方からのクレームを恐れるあまりなのか、
あんまり歯切れはよくなかったですが。


ただ、そうとなれば、

こりゃあもうウィーンの美術史博物館レオポルト・ミュージアム 等々を回ったときよろしく、
気に入った作品をパチリパチリとやりたくなってしまうわけです。


何度も出向いている場所ですので、見慣れた作品でもあり、

今さらここでわざわざUPしなくても…とは思うものの、
せっかくですから、お裾分けということで。


まずは、フランドルの画家ヤン・ブリューゲル の「アブラハムとイサクのいる森林風景」(1599年)です。


ヤン・ブリューゲル「アブラハムとイサクのいる森林風景」


あのパパ・ブリューゲル の次男で「花のブリューゲル」とも呼ばれるヤンの作品。
兄貴のピーターがパパ・ブリューゲル路線を行って、パパを超えられないのと違い、
ヤンの自然描写、とりわけ木の間越しに見る空、空気の青が素敵なのですね。


続いては、ルーベンス です。

ルーベンス「豊穣」


ルーベンスと言えば、見上げんばかりの大作で有名ですが、

ここにあるのはタペストリーの下絵であった小さな絵。
「豊穣」と題された1630年頃の作品です。


豊穣というだけでルーベンスの描く巨大で豊満な女性像を思い浮かべるところですが、
サイズが小さめなだけに安心して?見られるですね。


そして、西洋美術館に寄るたびにじぃーっと見てしまうカルロ・ドルチの「悲しみの聖母」(1655年頃)。


カルロ・ドルチ「悲しみの聖母」


この写真を見て、「やっぱり本物を見なくちゃだめだ!」とまた足を運ぶためにある…ようなものです。


お次は、ヘーラルト・ダウの「シャボン玉を吹く少年と静物」(1635-36年頃)です。


ヘーラルト・ダウ「シャボン玉を吹く少年と静物」


右上に頭蓋骨が描かれているように、所謂ヴァニタスをテーマにしているわけですが、
そうした儚さに通じるものとしてシャボン玉を加えるまではいいとして、少年の表情の儚げなこと!


砂時計やら果実やらを描きこんで寓意を表すのが一般的なのでしょうけれど、
何よりもこの少年の表情の訴えかけるものにはかなわないのでと思ってしまいます。


ちょっと時代をとばしてセガンティーニ 、「羊の剪毛」(1883-87年)という作品。


ジョバンニ・セガンティーニ「羊の剪毛」


地面の、いかにも硬そうなゴツッとした様子が目を惹きますねえ。
写真ではよく分かりませんけれど、右側の女性の表情にも注目なのですよ。


20世紀絵画からはまず、ラウル・デュフィ の「モーツァルト」(1943年)。


Chain reaction of curiosity


これは、見ていていい気分。ぜひ家に飾りたい…と強請りたくなる絵ですね。


そして最後は、マックス・エルンスト の「石化した森」(1927年)でしめるとしましょう。


マックス・エルンスト「石化した森」


あれこれの技法を使い分けるエルンストがここではグラッタージュを使っています。
ちなみに、グラッタージュとは・・・

絵具を塗ったキャンバスを、ある物質の上に置き、絵具をパレットナイフで削り落とすことによって、その質感を写し取る技法

と解説板に書いてあります。親切ですね。


最近少々興味の矛先が離れているのか、印象派のあたりには触れませんでしたけれど、
もちろん以前に比べればより多くの作品が展示されています。


おっと、常設展の特集展示のコーナーでは水彩と素描を集めてありました。
ここはさすがに撮影不可のようでしたけれど、
ギュスターヴ・モロー の水彩「聖チェチーリア」やシニャック の素描はいいですよぉ!

この特集展示は来月30日まで、東京・上野の国立西洋美術館で開催中です。


…と「日曜美術館」のアート・シーンみたいになったところで、おすそ分けの終了でございます。