音楽のスコアをぱらぱらとめくって、それだけで「美しい!」と思う…とまではいきませんけれど、
おたまじゃくしがきちんときれいに描かれた楽譜というのは、

デザインとしても素敵なものだなぁとは感じていたのですね。


たぶんそうした受け止め方をされる方は他にもいるだろうなあと思っておりましたら、
受け止め方のみならず、楽譜の一部を描きこむ絵を実際にお描きになっている方がおいででした。
東京・銀座の日動画廊で個展を開催中の陶山充さんという画家さんです。

(開催中といっても今日でおしまいで、この後は福岡日動画廊に巡回です)


「陶山充」展@日動画廊


なんでも現在、西表島にお住まいになって制作を続けておられるそうですが、
楽譜以外のモティーフが貝殻であったり昆虫であったりするのは、住環境と関わりがあるのか、
それとも元々そうしたものに興味があって、西表島に向かわれたのか…。


あ、それとトランプですね。
このトランプと楽譜が、それぞれコラージュのようでいて、すべてが手描きということで、
ある程度の絵を描く技術のお持ちの方には、

このくらいの写実は何でもないことなのかもしれませんけれど、
たったこれだけでも世界が広がるといいましょうか。


複数楽器で和音を合わせようとして、微妙に音の上げ下げをする中で、

ぴたっと来たときにいきなりぶわっと音の世界が広がるような感覚と言ったらいいかもしれません。
(が、わかりにくい表現ですかね?)


会場で絵を眺めているときに画廊の方の話声が聞こえてきました。

西表島のような)自然にかこまれたところにいるんだから、海の絵とかも描いたらどうかって言うんですよ。でも、本人はこの方がいいみたいですねえ。音楽が好きな人にはいいだろうけど…

はいはい!音楽、好きです!ですから、ここの絵も好きです!
だから「ください!」と言いたいところでしたけれど、

も少し小さいものがあれば買っちゃったかもしれない。
オーディオ・セットの近くにかけておいたら、素敵だったでしょうねえ。


ところで、西表島のような大自然に囲まれた(でも、ないモノもとっても多い)場所で暮らすというのは、
ちょっと憧れるところはありますね。
潮騒、吹き抜ける風、澄んだ空気、満天の星…東京にない物が山のようにある。


反面、例えば一昨日聴いたヒナステラ のドカン!というダイナミック・レンジを

正しく肌で体感するようなことはおそらくできない。

図録などでなく本物の絵画作品を目の前で見るような機会もおそらくなかろう。
そうしたときに、手元に楽譜が素敵な絵画になったものがあれば、

そこから広がるイメージでもって毎日を過ごせるだろうか…。


もちろん、こうしたことは人それぞれながら、

さしあたり陶山さんが描いた絵を見ることでむしろ西表島の生活をも想像することの方がいいかなぁ。
さすれば、やっぱり無理しても一枚、入手しておくべきであったかも。


ま、てなことはさておいて、陶山さんの作品群はご本人のHP でぜひぜひご覧ください。
それこそ音楽がお好きな方も、そうでない方もご覧になって、

うゎんと和音の広がる世界に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。