マイケル・ムーアの「キャピタリズム 」でも、
骨のありそうな政治家とそうでない(何かに釣られて手のひらを返してしまうような)政治家とが
見えてしまうところですけれど、こうした玉石混淆の様相を呈してしまうのは、
もしかすると今でも映画「キングの報酬」の世界は生きているのかな…と思ってしまうわけです。
映画「キングの報酬」は1986年の制作ですから、もう20年以上前の話。
リチャード・ギア演じるPRマン、ピートは、選挙での必勝請負人と自他共に認める凄腕なのですね。
たとえどんなこんな候補者であっても、
どんな政策を掲げていても(あるいは何ら政策を持っていなくても)
彼が演出するキャンペーンによって、依頼人たる候補者は選挙戦に勝利する(勝利してしまう)わけです。
その実力を買われて依頼人は引きをもきらず、プライベート・ジェットを駆って、
オハイオ、ワシントン、ニューメキシコ、さらには南米まで飛び回るという。
対立候補のネガティブ・キャンペーンにもすぐさま対抗策を講じて、
依頼人を安心させる手腕たるや確かに頼れるところではありましょう。
仕事は仕事と割り切って、どんな候補者(金さえ払えそうならば)とでも契約するんですが、
それでもかなり個人的な親しさを感じていた上院議員のサムが立候補を見送ることになり、
代わりに出馬する候補者ケイド(J.T.ウォルシュが若々しい)がどうにも胡散臭く、
側近のビリングス動きも実に怪しいことから、翻って自分の仕事に疑問を持ち始めるわけです。
このビリングスが今ほどの有名になる前にデンゼル・ワシントンなんですが、
実際手を下すところは映されないものの、ピートの行く先々に盗聴器は仕掛けるは、
事故に見せかけてピートに怪我させようとするは…実に憎憎しげな雰囲気がなぜかしっくりしている。
サムの立候補見送りにも何かしらの関わりがあるのではと踏んだピートは、
元妻で記者のエレン(ジュリー・クリスティー)とけんかしながらも共同調査して、
ついに真相を究明するが・・・。
とまあ、こういう話なんですけれど、
も少し最近作でも「ニューオリンズ・トライアル」のように
陪審員操作で裁判を有利にしようとする商売なんかも含めて、
何でもかんでも「確かに商売にはなるんだろうけれど」ということが
実際に行われているとすると、なんだかなぁ…と思ってしまいますよね。
ま、裁判はおいとくにしても、選挙で投票する際の判断材料が
マスコミを通ってアウトプットされたものになる状況は変わらずあるわけですが、
そこを逆手にとられるとすると、選挙運動には全く信が置けなくなってきますね。
結局選挙運動というのは、かつて「選挙」のドキュメンタリー映画
で展開されたような、
いわゆるドブ板選挙ってことになってしまいましょうかねえ。
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