広く親類縁者まで見渡してみると、
決まってひとりぐらいは「変り者」といいますか、「妙なひと」といいますか、
そういった種類の人がいるもんではないかなと。
映画や小説ではその種のひとが出てくるものが多々ありますけれど、
いざ身の回りでも、少々広くあたりを思い浮かべてみると、
「おお、いたいた!」となるような気がします。
あんまりにも近しいところだと困ってしまうところもありましょうが、
近からず遠からずくらいだと、「またやってくれちゃったよ…」みたいな愛嬌に思えるかもしれません。
金儲けのアイディアは次々浮かぶようで、本人は「とらぬ狸のなんとやら」状態ながら、
傍目にはどうみても成功しそうもない…
たとえば、「ファンシー・コーン」なる新奇な?お菓子を食品に売り歩く。
店の人が「なんだ、そりゃ?」という顔をすれば、
孫を使って店の人に「ファンシー・コーン、ある?」と聞かせ、「ほら、売れてるだろう」と。
はたまた、裏ルートで大量に仕入れたえびをレストランに訪問販売。
結局は、大量在庫の処分に困り、自宅で「えび風呂」につかるはめに…。
これが映画「サンシャイン・クリーニング」に登場する父親の姿なのですね。
「リトル・ミス・サンシャイン」で相当以上に存在感をしめしてくれたアラン・アーキンが演じています。
こんなお気楽な父親を家族が支えて…ということでも物語にはなるとは思いますけれど、
娘二人と孫ひとり、それぞれがどこか抜けているという家族。
抜けていると見えるのは、それぞれが何かしら「抱えている」ということでもありますが。
映画の本筋は娘たちが始めるクリーニング業ではあるものの、
その辺はふつうのレビューに譲ることにして、
「脇をかためる」とはよくいったもので、
このお気楽とおさんがしっかり娘たちのよりどころとなり、
ぱっと見では想像できないやさしさや愛情を注いでいるわけです。
普段は、放送禁止用語を平気で口にして、老いても枯れない「あぶらぎっしゅおやじ」ふうでありながら。
「厳格な父親
」というのも頻繁に登場する一方で、
これもまた一つの父親の姿ではありましょうね、かなり極端な描き方ではありますけれど。
