実はずいぶん前に映画「重力ピエロ」を見ていたのですね。

ところが、何を書く気にもならない…。

わりと世評も高いようだし、そんなことを思うとなおのこと書きにくいわけです。


先に申し上げておきますけれど、これから楽しみにご覧になろうという方は、

この記事はお読みにならない方がいいと思います。


映画「重力ピエロ」

全く予備知識なしで、単に伊坂幸太郎作品 の映画化というだけで観に行ったのですけれど、

何とはなし楽しみにしていたわけです。


が、とにかく「一点」を持って、黙さざるを得ない状況に。

とはいえ、改めていろんなレビューを見てみれば、いろんな反応があるようですから、

ちょっとだけ自己主張してしまおうかと。


その「一点」というのは、葛城由紀夫という人物なのですね。

話の中では、連続強姦魔であり、少年院出所後もデリヘルのオーナーをやっていたりする男です。

この男の、良心というか、理性のかけらのない言葉を聞いているだけで、

というより、とても聞いてはいられない。


この葛城を、渡部篤郎が泣き笑いのようなエヘラエヘラした顔つきでやるものですから、

(あまりにぴったりのキャスティングとも言えますが…)

「おまえとおんなじ『人間』やってんのが、厭になる」とでも申しましょうか。


ストーリーとしても、映画としても、見るべきところはそこだけはないとは分かってはいるものの、

どうしてこんなヤツが…と思ってしまうと、ストーリーとは逸れていくことを承知で、

葛城の人物像を掘り下げてでももらわなくては、理解も何も、いかんともしがたい気がするわけです。


この映画をご覧になって、楽しまれた方、満足された方々には

大変申し訳のないもの言いになってしまいましたが、こういう受け止め方もあるということで…。