通勤通学の電車の中で、イヤフォンを付けた方をよく見かけますね。
中には、ヘッドフォンという方もおいでですが…
そのイヤフォンの接続先が「iPod」であるか、はたまたラジオであるかによって年代の違いが見えそうです。
「iPod」もしくはそれに類するMp3プレイヤーとかの場合の最高の利点は、
好きな音楽が聴けるということ(音楽ばかりでなく、英会話の練習なんていう人もおいでかも)であって、
それは放送局が組んだ番組が(一方的に)流されるラジオとは大きな違いなわけですね。
そこまでは分かっているのですけれど、一番多く聴く音楽がクラシックである場合には、
静かなところはより静かに、にぎやかなところはよりにぎやかに!というダイナミクスが肝心でもありますから、
通勤電車といった環境に、とても馴染むものではありません。
ノイズ・キャンセリングのヘッドフォンを使えばよいのかもしれませんけれど、
そこまでしなくてもねえ・・・と思ってしまうものですから。
では、その点でラジオが優位にあるかと言えば、全くそんなことはないですね。
電車の中などでは、電波自体が不安定ですから、まともに聴くこともできません。
とまあ、よく訳のわからない「まくら」を振りましたけれど、
早い話が最近、結構ラジオにお世話になっているということでして…。
年代が近い方でしたら、想像はたやすいと思いますけれど、
音楽を聴くときにレコードは、そうそうお小遣いで買えるものではなかったし、レンタルだってそうはない。
しかも、(現在のTSUTATAでも同様ですが)クラシックのものなど大して置いていないのですね。
そこで、クラシック音楽をもっともっと聴きたいという向きにNHKのFM放送は、
汲めども尽きぬ「音楽の泉」に思えたものです。
今よりもずぅ~と、全番組に占めるクラシック比率が高かったのですから。
耳にする音楽は、もちろんレコードを使用したものもありますけれど、
海外放送局収録によるライブ録音の演奏会。
普段聴けないような音楽がざくざく出てきて、「こんな良い曲があったか!」と驚いたり、
「こんな曲、聴きにくる人いるのか?」という前衛ものに出くわしたり。
で、ともかく放送が終わってしまったら、
二度と聴けないかもしれない(もちろんレコードで入手できるものもありますが)かもしれないだけに、
「エア・チェック」(今や死語、ラジオ放送を録音することを、こう呼びました)するわけです。
もう時間さえあれば、せっせせっせと録りためるては聴くという繰り返し。
そんな録音テープ(何と!カセットテープです)が、今でもざくざくと残っています。
ロリン・マゼール指揮のバイエルン放送響、アシュケナージ指揮のベルリン・ドイツ響、
ガーディナーとイギリス・バロック管、クレーメルとロッケンハウス・フェスティヴァルのメンバーによる演奏等々…
とまあ、懐かしがる話ではなくって、ラジオを聴くとそんなことを思いだすわけです。
日常的に聴き続けたいたわけではないラジオですけれど、
昨秋にAMのNHK第2放送で「カルチャーアワー 」を聴き始めたの契機にラジオを持ち歩くようになりました。
折にふれて聴いてみると、「こんな番組しかやってないのか」という時もあれば、
事情が許さず「ここでOFFにするのは、痛いなぁ」というときもありますけれど、
音楽放送に当たったときには、
押しなべてまだまだ「こんな曲があったか」という新しい出会いの楽しみがあるわけでして、
むしろラジオという「受け手」側の興味や都合とはかかわりない番組でありながら、
先日お話したパウエルのファゴット協奏曲 のように、出会いがしらの面白み!
これが、少々癖になりかける今日この頃なのでありました。