この間の東響との共演 を見て、
ナージャ・サレルノ=ソネンバーグのパフォーマンスに圧倒されたものですから、
今度は改めてCDで聴いてみようと思ったわけです。
掘りだしたのがヴィヴァルディの「四季」でありました。
以前は何となくちょっと聴いてお蔵入り状態だったものですが、
実演に触れてから改めて聴いてみますと、
かなりエッジの立った演奏ではないかなと思ったのですね。
ヴィヴァルディの「四季」には山ほどの録音がありますけれど、
ひと昔前までは(ふた昔以上かな…)、
流麗なイ・ムジチ盤か、かっちりしたミュンヒンガー盤かといった
比較対照があったようなところがありました。
ナージャの演奏は、エッジが立っている分、
ミュンヒンガー指揮するシュトゥットガルト室内管を思わせはするものの、
決して軍隊行進曲みたいな重みは無く、軽やかに自由な演奏だなぁと思うのですね。
何せ1990年の録音ですから、先日見た時の「どすこい」感(またしても失礼!)もないわけでして、
「そりゃ軽いわなぁ」という感じ。
自由さで言えば、セント・ルークス室内管を自らが弾き振りしているのですから、
緩急にしても何にしても「そりゃあ、自由だわなぁ」ということになりますね。
ついでにもう1枚。
これはたまたま近所の図書館で見つけたものですが、
「黄昏のコンチェルト」なんつうタイトルがついちゃうのですから、当時のアイドル的な売り出しようが偲ばれるというものですね。
あ、ちなみにこちらは1991年の録音です。
残念ながら現在は廃盤らしき(またかよ!ですが…)このCDには
バーバーのヴァイオリン協奏曲作品14と
ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番イ短調作品99が収録されています。
ついでに言うと、ナージャの右側に写っている人は、指揮者のマキシム・ショスタコーヴィチ。
作曲家ショスタコーヴィチの息子ですね。
実はバーバーのヴァイオリン協奏曲は、今回初めて聴いたのですけれど、
いかにも、映画「プラトーン」に使われて有名度が飛躍的に上がった
「弦楽のためのアダージョ」の作者による作品だなと。
メランコリックというだけでは足りない、啜り泣き寸前のナージャのヴァイオリンは、
先日の演奏会でのアンコール、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」を思い出させるのでした。
ということに比べると、ショスタコーヴィチの1番コンチェルトにナージャは合っているのかどうか。
もちろん、好みの問題が大きいわけでして、ちょっと微妙かなとも。
そうは言っても、聴く方においても、まずまずの聴きものを提供してくれたナージャなのでありました。

