このところ、ラヴェル
やらサン=サーンス
やらフォーレ
やらと
フランス音楽づいていたところで「そういえば!」と
CDの山をひっくり返して取り出したのが
「ピアノ・デュオのためのフランス音楽集」という1枚。
デュカス、ビゼー、ドビュッシー、ラヴェルの曲を
2台のピアノ用(もしくは4手用)に(ほとんどは本人が)編曲
したものなのですけれど、
このピアノという楽器の特長でもある粒立ちが良く、きらびやかな音というのが、フランス音楽に妙に合うのですよね。
ビゼーの組曲「子供の遊び」なんかは、ホントに楽しいですよぉ。
(といいつつ、このCDも廃盤みたいです…)
*ここではDukasをデュカスと表記しましたけれど、これをデュカスというのか、デュカというのかは、意見が分かれておるんだそうです。こちらのサイト などはなかなか興味深いですよ。
かつて「英国音楽再入門 」したのと同じように、
書棚をひっかきまわして本を一冊取り出してきたわけです。
それがこの「近代・現代フランス音楽入門」。(これも絶版…)
近現代ということで、フォーレの後の人たちを
クローズアップしているのですけれど、
最初はサティ、ドビュッシー、ラヴェルが登場し、
彼らと同時代だけど少々小粒(?)な人たち、
ピエルネ、デュカス、ルーセル、フロラン・シュミット、ケクランが続きます。
その後、「フランス六人組」、そして惜しくも(?)六人組から落ちたイベール、
さらにフランセ、ソーゲ、ミゴー…と紹介が続き、
最後にはメシアン、ジョリヴェ、デュティユー、プーレーズで締めとなります。
こうして見るとなかなか錚々たる顔ぶれ。でも、そうそう聴く機会は無い…。
となると、やっぱり聴いてみよう!と思うわけですね。
まずはサティから始めてみようと思いますが、
なにしろ興味の向く先は移り気ですから、最後までたどりつきますかどうか…。
たまたまですけれど、先日NHK-FMでスミ・ジョーの歌う「Je Te Veux」を耳にし、
「そうだ、サティを聴こう」と思ったというのも、偶然ではないような…。
サティと言えば「ジムノペディ」を代表選手として、ピアノ曲が有名ですけれど、今回取り出すのは管弦楽作品で、バレエ音楽「パラード」です。
ジャン・コクトーとパブロ・ピカソとのコラボレーションで生まれた企画といいますから、それだけでも「おおお!」と思うところですけれど、いろんなことがいろんな風に行われていた時代。
実験というと大げさですけれど、「なんでもありだったんだなぁ」と思わせてくれます。
なにしろ、突然のようにタイプライターの音がカタカタし始めたり、サイレンがうわぁ~んと鳴ったり…。
でもって、1917年の初演では、日ごろの奇行もたたったのだと思われますけれど、
案の定、大騒ぎになったそうです。
ところが、若い作曲家たちには大層な刺激をもたらしたようで、
サティと取り巻きは「新青年」というグループとなり、その後「フランス六人組」になっていったとか。
ラヴェルの言葉に、こんなのがあります。
サティは、ドビュッシーや私に、そして多くのフランスの作曲家たちに、とても大きな影響を及ぼしました。…彼は進路をいくつも示したのです。
ここでは挙げませんけれど、サティの奇行の数々は「とても、友だちできないだろうねえ」というものながら、
実際には、ドビュッシーとの交友があり、六人組への影響は大きなものがあったと。
この「パラード」のCDにも、ドビュッシーが管弦楽編曲をした「ジムノペディ」、
プーランク編曲の「グノシエンヌ」、
そしてミヨー編曲による「『真夏の夜の夢』のための5つのしかめ面」が収録されているのですね。
これきり互いに親しむ関係であったことが想像できるというものではないでしょうか。
なしにろ、ドビュッシーが他人の曲を編曲したのは、これきりと言いますから。
時に反ドビュッシズムの旗頭に担がれてしまったサティではありますけれど、
双方共に心のうちは分かっていたのかもしれませんね。
そんなことを思いつつ、管弦楽版の「ジムノペディ」や「グノシエンヌ」に耳を傾けると、
また違った味わいがあるように思えてくるような気がします。

