劇団四季が25年のロングラン公演を(場所はあちこちですけれど)行ってきたミュージカル「キャッツ」が
来年の4月19日でいよいよ千秋楽を迎えることになったのですね。
ニューヨークでも、ロンドンでもロングランでしたけれど、これほどではなかったとのこと。
ということで、まあ一度くらいは見ておこうかなと思ったわけです。
これまでにも、ニューヨークで見ようと思えば見られる機会 はありましたし、
もちろん劇団四季版にしても、行こうと思えば行けたはずなのですが、
どうも「キャッツ」に関しては、今一つ食指がそそられないというか・・・。
もともとがT.S.エリオットの詩に基づいている
ということだけは知っておりましたので、
つうことはあんまりストーリー性はないのね…ということと、
「動物モノ」(という言い方があるのかどうかは分かりませんけれど)は
どうもな…とも思いこんじゃってたものですから。
(だから、「ライオン・キング」も見ていない)
で、思いつきを反映して当日券で見たものですから、
さほど席も大したところじゃないしな…と中途半端な気持ちで臨んだところが、
五反田駅徒歩8分のキャッツ・シアターの中に入って、びっくり!
確かに、2階の奥の方の座席だったものの、なかなか見やすそうではないかいなと。
ただ、始まって前半、休憩くらいまでの間は、「う~む~」と思って見ていたのですね。
芝居で見せるものなのか、ダンスやレビューで見せるものなのか、判断しにくくて。
でも、後半になってから、もしかしてT.S.エリオットの詩からここまでミュージカルとして作るのは
大変なことなのではないかなと思い始めたわけです(いまさら…)。
それどころか、エリオットの詩からミュージカルを作るという発想自体がぶっとびものに思えてきたのですね。
そうなってくると、俄然興味が湧いてきたりするのですから、
現金なものですね、ひとの興味というものは。
ひとえにアンドリュー・ロイド・ウェッバーを誉めるべきとは思いますけれど、
(なにしろ超有名曲の「メモリー」は確かに要所を引き締めて、素晴らしいものです)
さまざまな「猫」の姿に職業や人生を仮託したエピソードだけならエリオット作品のままなわけで、
トータルに底を貫く「ヒューマニティー」(猫ですが)を加え、最後には「救い」に至るのですから。
また、舞台装置や演出の妙もなくては、このロングランはあり得ないと思われますので、
全体としての仕上がりの賜物ではありましょう。
観客を楽しませようという精神に充ち溢れているのですね。
実際、日本に入ってくる前の初演当初は、観客にも戸惑いがあった言うのも肯けるところはありますし、
決して「つかみ」はよくないけれど、ミュージカルという総合芸術(ワーグナー には怒られそうな言葉遣いですが)らしさで観客をつかまえたのでしょうね。
ということで、またの機会があれば、ニューヨークかロンドンで公演にあたったら、
見てみようかなと思うに至ったのでありました。
