なんだか「読書週間」であるかのように(実際、読書週間なようですけれど)、

本を読み続けていることもあって、本の話が断続的に…ご容赦ください(?)。

東野圭吾「黒笑小説」 このたび読み終えたのは東野圭吾の短編集「黒笑小説」です。


タイトルにある「黒い笑い」どおりに

ブラックな笑いを禁じ得ない作品が13編。

13という凶数を持ってきたのも、果たして意図的なのでありましょうか。

それほどに、ブラック・・・。


文壇の楽屋落ちにしては辛辣な内容のものから、

みょうちきりんな病気の話、みょうちきりんな薬の話、

そして、良く知られた童話(シンデレラ)のパスティーシュまで、

よくまあいろんな話が思いつくものなのですね。


アイディアをこれほど出し惜しみせずに使っちゃっていいのかな…

と、アイディア貧乏症の人なら思わず羨んでしまうこと必至ではなかろうかなと思うわけです。


しかし、そんなアイディア勝負の話であっても、人間の機微をはずさないところがあればこそ

読み手をつかむのだろうなとも思ったり。

ただ、そこはそれブラックですから、はっきり言って「悲惨な人たち」が描かれていて、

これを「悲惨な人たち」だと受け止められる精神的余裕が必要かもしれないですね。


そうそう我が身になぞらえる人はいない…でも、少しはいるかも…

「臨界家族」のような立場にだって、いつ立たされていないとも限らない。

(ここでは、ネタばれは謹んでおきます)

ま、だからこその「黒笑小説」というわけです。