「ハンコック」という映画があると聞いて、
ハービー・ハンコックの映画がもう出来ちゃうの?!と思ってしまいました。
ミュージシャンを主人公にした映画が、結構作られているご時世なだけに
そんなふうに思ったのですが、全く違った・・・。
ハンコックとは、実はスーパー・ヒーローなのでした。
空は飛べるし、マシンガンの弾に当たっても平気。
腕っぷしだって、ご覧のとおり。片手で車を持ち上げられます。
ですから、その特別な力を使って、悪を退治する・・・とくれば、スーパー・ヒーローの定番。
しかし、ハンコックはすねています。
昼間から、ボトルでガンガン、ウイスキーを飲んだくれ、
不精ひげはかまいもせず、服装だって見てのとおり。
スーパー・マンやバット・マン、スパイダー・マンとは違う、思い切りの普段着です。
なぜ、すねているか。
なんせ普通の人間とはパワーが違いますから、当然行き過ぎはあるわけで、
空を飛んで降りてくるときには、スーパー・マンのようなしずしずとした着地でなくって、
勢い余って、アスファルトの道路をえぐってしまいます。
悪いやつが乗っている車をほおり投げれば、近くのビルが崩れたりするのも、
当然といえば当然なわけです。なんせ、怪力ですから。
このあたりを、普通の人間は非難するのですね。
悪党をとっ捕まえるのはありがたいが、損失が大きすぎると。
かくて、スーパー・ヒーローはすねてしまいます。
本来、スーパー・ヒーローが大好きなはずの子供にまで「くそ!」呼ばわりされて、
「このやろう!」と思えば思うほど、悪党退治のパフォーマンスが派手になり、
結果、損失も大きくなって、余計に(正義の味方なはずなのに)嫌われ者扱い。
この、斜のかかった設定が実にくすぐったいところです。
頑張れば頑張ったほど、バカを見る…というのは、どこかで見たことはありませんか?
まあ、ストーリー展開には説明が十分でないかなというところ、無きにしも非ずではありますけれど、
なかなかどうして、楽しめて、ちょっと考えちゃったりして…という映画なのでありました。
例によって、ストーリーには深入りせずに置きましょう。
でも、シャーリーズ・セロンが・・・
ま、言わでもがな、ですね。
