「フェルメール展」
東京都美術館で、

「フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち」

が始まりました。


絶対的に混んでるだろうなぁ・・・

とは思ったのですけれど、

午後に美術館講堂で行われる記念シンポジウムを聴こうと

出かけたわけです。

初日だからまだ何とかと思ったわけです。


しかしながら、

いやはや見通しの甘さを嘆いても仕方がない。

混んでましたねえ。


なんでも、9時の開館を待たずに6時台から並んだ人が

300人にも達して、開館を10分早めたといいます。


ピーテル・デ・ホーホやカレル・ファブリティウスといった

近しい年代の作家たちの作品もすでに人々の頭越しに見るような状況で、

フェルメールの作品などは全く近寄ることさえできない・・・。


もっとも、それでも始まったばかりですから、

絵の前に並ぶ行列について、じわじわ動くのを待っていれば確実に絵の前に達することは可能ですけれど、

そういうの、嫌いだものですから。


目の前に、本物の絵がある・・・でも、近づけない・・・

仮に近づけても、右も左も、後からも濃厚な人の気配がある・・・

そのようなことをものともせずに、絵と向き合うことのできる人もいるでしょうから、

この展覧会自体をお薦めしないものではありません。

ただ、個人的には会場からはほうほうの体で逃げ出して、

「記念シンポジウムを聴きに来たのだ」と思うようにしたのでした。

こちらも、整理券をもらうのに長蛇の列で、満杯でしたが。


そうはいっても、素敵なものは素敵なのですよ。

急遽、来られなくなってしまった「絵画芸術」の代わりに、

(ウィーン美術史博物館はOKしたのですが、オーストリア政府がダメ出ししたらしいです)

アイルランド・ナショナル・ギャラリーからやって来た「手紙を書く婦人と召使」。


フェルメール「手紙を書く婦人と召使」

これなども、細部(例えば机の足元に転がった手紙?)にこだわってみると、

久し振りに「フェルメール劇場」のような物語を紡ぎたくなるのですから。

(「フェルメール劇場」をご存じないかたは、左側のTHEME LISTから「フェルメール劇場 復刻版」をご覧ください)


でも、でもですよ。

去年、デルフト デン・ハーグ アムステルダム に行って、

フェルメール作品を間近に、本当に間近に見てきたことからしますと、

フェルメールがお好きなら、「フェルメール 全点踏破の旅」 のようにコツコツ見て回った方が

絵との向き合い方が違うだろうなって思うのですね。


もちろん、そうそうあちこち外国までは出向くわけにもいかないかもしれないですけれど、

それでも、やっぱり・・・


とはいえ、これだけのフェルメール作品が一堂に会する展覧会は世界的にも珍しいわけで、

シンポジウムでは、米英蘭(ABCD包囲網みたいですが・・・)のキュレーターが集まっての賑やかなものでした。これから「フェルメール展」に行かれる方は、

それぞれのフェルメールを見出していただければと思っております。