ケン・オールダー「嘘発見器よ永遠なれ」
よく耳にする言葉ながら、何とも胡散臭い響きを発してはいないですかね。

「嘘発見機」という言葉。


何が胡散臭いといって、

なんの臆面もなく「嘘を発見しちゃうもんね」という名称に、

そもそも科学のかけらも見られないように思うのですね。


実際、どうやら、この機械をもっぱら使っているのはアメリカぐらいなものだそうで。

(日本は、追随する唯一の国・・・らしい)


使われ方といえば、ひとえに犯罪捜査と思ってしまうわけですが、

何と!アメリカでは赤狩り(ひいては同性愛者狩り)や

企業への忠誠度調査なんかにも活躍していたそうな。

(今では、そんなこたぁないんでしょうけれど・・・)


例えば、あるデパートで「どうも店員が、何かしら少しずつモノをくすねているようだ」となったときに、

嘘発見機が登場したんだそうです。

すると、モノのなくなる率が激減したとか。


ただ、これは「お前、盗っただろ!」「そんなこと、してません!」「そうはいっても、こいつにかかれば・・・」

といったやりとりで、実際に機械が嘘を発見したというよりは、

「もしかしたら見つかっちゃうかも・・・」という心理的抑止力が働いて激減したというところなんでしょうね。


ということで、本当に嘘が発見できてしまえる機械なんじゃあないんだろうと思うわけです。

犯罪捜査で使用されたとしても、「お前、やっただろ!」「そんなこと、してません!」

「そうはいっても、こいつにかかれば・・・」というやりとりの中で、

確かに「やっていない」というのは嘘だと見抜けるわけではなくって、

容疑者が「もしかして、知らないうちにやってしまったかも・・・」と同様を示しただけで

クロ扱いされてしまうというようなことが、本書にも記されています。


機械の仕組みが心拍数やら血圧やら息遣いなどを測るとして、

何にもしてなくても、ドキドキ、ハアハアしてしまう人っているでしょうしね。

逆に、嘘をつこうが何をしようが、シラッとしている人もいるでしょう。


それでも、国全体が振り回されてしまう、それがアメリカという国でもあるだろうなと思ったりするのでした。