「クライマーズ・ハイ」
御巣鷹山の日航機事故の話と聞いて、

なんだかどうも意欲的に「見に行こう!」という気に

ならないでいたのですけれど、

なんだか評判も良いようですし、

もうすぐ終わりなかなどと思うと

「見てみるか」と思ったわけです。


もともと思い腰が上がらなかったのは、

事故からまだまだ時間が経ってないような気が

していたのですけれど、

じつはもはや20年以上経っていたとは・・・

いやはやです。


題材は、御巣鷹山なのですけれど、実際舞台となるとは、群馬の地方紙の編集部。

地方紙ゆえなのかもしれませんが、記者たちも不謹慎とは感じつつも

大事故、大事件にはめったに遭遇しないことから、浮足立つまでに編集部には気合が入るわけです。


ところが、世間が狭いものですから、

かつて大久保連赤(おおくぼれんせき・・・大久保清事件と連合赤軍事件)で

全国紙と張り合った経験を持つ世代(記者というより、もはや部長クラス)は

若い奴らに自分たちの功績を上回るようなお手柄をたてられては面白くない・・・

こうした生々しい人間関係も含めた、新聞社の職場が描かれているわけです。


世代間格差、出世争い、記者根性と他部署とのいさかい。

ときになだめ、ときに怒号が飛び交う職場のようすを見ているうちに、

必ずしもプラスの要因ばかりではないことは重々想像しつつも、

一所懸命に「何がよいのか」を議論する職場の連中のバイタリティを感じずにはいられないのでした。


普段仕事をしていて、「何か違うような」と感ずる違和感の出口があったような気がします。

多分に自戒の念も込めてではあるますが、

「こんなに本気になることって、あるだろうか?」という疑問があるのですね。


エピソードとして、仕事に人生を食い荒らされて、くも膜下出血で急死してしまう社員が出てきます。

そうまですることを手放しで良しとするものではありませんけれど、

「仕事」というものを考えてしまいますね。


ちなみに、「クライマーズ・ハイ」とは、ランナーズ・ハイという言葉がありますが、

苦しいところを乗り越えるとなんだか妙に調子がよくなっちゃったような気がして、

後先顧みずにすいすいと上ってしまって、下手すると「こりゃ、やばい!」という状況のようです。


結局、仕事も同じようなことがあるということでしょうか。

言わば「ワーカーズ・ハイ」とでも言うがごとき・・・。