マイケル・ムーアが撮った「SiCKO 」を見てきました。
「華氏911」ほどの話題性がないためか、月曜の夕方とはいえ、公開当初なのにガラガラ!
見終わってみれば、前作よりもずっと興味深い内容だったと思うのですが・・・。

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ただ、これを見ていると、確実にアメリカの医療保険制度がとんでもなく酷いものに見えてきます。
おそらくは、国民皆保険制度が全く!無いこと自体の悪さというよりも、
「保険に入る、入らない」という自由を担保しながら、
実際は適正に機能しなければならない医療保険制度が全く機能せず、金儲けに走ってしまっていること、
これが問題なのでは・・・。

マイケル・ムーアの撮った「部分」だけから判断すれば、
アメリカに数ある医療保険会社は全て「なんとかして顧客に医療費を払わない」ことを
至上命題としているようです。
その会社が何のためにあるのかをもはや忘れてしまって、
とにかく儲かればいいという姿はしばらく前に見た「エンロン」で
その崩壊の過程で曝されたものと同じように見えてきます。
国民皆保険の制度を導入するという解決法は、他の国の例を見れば明らかなように、
いちばん適当な気がしないではないですが、それでも「自由の国・アメリカ」としては、
「保険に入る、入らない」こともやっぱり自由として担保したままの解決法というのが
あるかもしれませんね。
その真っ先にくるのが、医療保険会社の変革では、
それこそエンロンのようにぶっつぶれない限り変わらないのかもしれないですけれど。

アメリカの医療保険制度が「ダメだし」されたのと対極にあるように紹介されてたのが、フランスのお話。
病院はタダだし、夜中だろうが何だろうが「SOS何とか」に電話すれば医者が駆けつけてくれるし、
退院後の回復期にも100%補償で有給休暇がとれるし、
それは元々与えられる5週間の年次有給休暇と別枠だし・・・
あたかも夢のように、紹介されるわけですね。

でも、これだけのことを国の社会保障制度でやるということは、
税金が高いであろうことは言うに及ばず、何かありますよね。
「何か」が無いとできることじゃないわけですから、
その何かがわからないで「フランスはいいなぁ」というのは、また違うかも。
うまい話には落とし穴がありますものね。