「ラフマニノフ ある愛の調べ」 ある週刊誌の映画評では、

異常なほど悪い評価が下されていたのですけれど、

ついつい気になって見てしまいました。

ロシア映画「ラフマニノフ ある愛の調べ」 です。


確かに、評価があまりよろしくないというのも、

分かるような気がします。


大方はタイトルに惹かれて、「ラフマニノフを見に行く」ようなところがあるでしょうから、

「ラフマニノフの生涯って、こんなんだったのかあ」という発見(!?)あらばこそ、

満足される向きもおられるかなと・・・


ただ、そういう音楽から興味を抱かれた方々にとって、

思いきりラフマニノフの音楽がフィーチャーされてなかったのは、

不満のタネになるのではないかとも思いますが・・・。


では、ストーリー的にはどうだったかと言いますと、脚本をもっと錬ればよかったのに思ってしまうのですね。

ラフマニノフと彼を取り巻く3人の女性アンナ、ナターシャ、マリアンナ・・・

彼らの関わりで出来上がっているストーリーなのですけれど、

それぞれに個性も愛し方も異なる女性たちですので、

むしろ彼女たちを軸に展開するという方法もあったでしょう。


また、ラフマニノフの生涯からインスピレーションを得て、フィクションを加えているわけですから、

それであれば、無理してラフマニノフの看板に頼らずに、

愛の形をありようでこそ映画を仕立てる割り切りも必要だったかもしれません。


カーネギー・ホールに始まる楽旅のあたりは、音楽好きには興味あるエピソードだと思うものの、

全編の中で見たときの据わりの悪さが、どうしても残ってしまいますから。

といことで、これからご覧になる方がいたとすれば、申し訳ない言い方になってしまいますけれど、

どうも「帯に短し、たすきに長し」といったところではないでしょうか。


ラフマニノフに触れるということであれば、

「のだめ」でも千秋先輩が弾いていた、ロマンティックでドラマティックな「ピアノ協奏曲第2番」を

実際にコンサート会場で聴く(見る)ことの方をお薦めしたいところです。

ピアノという楽器が、ぶっこわれんばかりの力技を見ることができます。

これこそ、ピアニストであり、作曲家であったラフマニノフの神髄でありましょう!