デルフトからトラムで戻ってきても、まだ天気はすぐれず、
それどころかエッシャー美術館に向かう道すがらですっかり降り込められてしまいました。
途中、街路樹の下で雨宿り、不幸にも傘を持っていなかったものですから・・・。
よほど宿に帰ってしまおうかとも思いましたが、トラムの電停までも行くに行けず、
何とか小止みになったところで、エッシャー美術館
にたどり着きました。
誰もが知っている不思議な絵。
例えば、下にあるような「手を描く手」は誰でも知ってるくらい有名な作品だと思います。
そのエッシャーの作品、しばらく前には文化村で大々的な展覧会もあったばかりですけれど、
ともかく、ここはそんなエッシャーの不思議な絵の世界がぎゅーーっと詰まっているところです。
もちろん「錯覚」というものを利用しているのだとは思うのですけれど、
「コロンブスの卵」ではないですが、よくこんなふうに描こうと思いついたなという点では、
あたまが下がるのですね。
例えば左下の絵は柱が奥側にあるのか、手前側にあるのか…
右下の絵では、水は下に流れているのか、上にのぼっているのか…
また、ここには引用しませんでしたが、
相当に細密な描写を版画の世界で実践しているのもやっぱりエッシャーです。
ひとつないしはふたつのパターンを幾何学的につないで、
マトリョーシカのように同じ形ながらどんどん小さくなりながら繋がっていくという展開(収束?)の妙を、
これでもかというほどに繰り返して行きます。
う~む、やはりタダモノではないのですねえ。
館内には、(先に訪れた新しい「フェルメール・センター」よりもさらに)工夫が凝らされていて、
建物が古いわりには中はエッシャーの不思議さに触れられるようになっていました。
上の絵の不思議な柱みたいなものを、パラバラのピースに分解して、
ちゃんと錯覚する?ような絵柄に仕上げるパソコン・ゲームもあったりして。
もちろんエッシャーも良いのですけれど、「謎」が明らかに「謎」として直接的に提示されているので、
普通の絵から「何を読み解くか」ということよりストレートわわけで、
やっぱり普通の絵の方が、見入るという点においては良いかなと。
ただ、どれもこれも非常にエキサイティングではありましたけれど・・・。



