「幽霊はここにいる」 いやはや、今日も暑かったですね。
実際は、今もまだ暑いですが・・・
こう暑くてはとても家にいられないので、
また外出したわけです。

外出先の選択肢はいくつかあったのですけれど、
電車の中が涼しくて気持ちよかったこともあって、
どっぷり居眠り。

ふっと目が覚めたのが新宿だったので、
んじゃ、今日は新宿でとシアター・トップスを目指したのでした。

今日のシアター・トップスでは劇団ハイリンド の楽日。
安部公房の戯曲「幽霊はここにいる」の公演でした。
作者が作者だけに、不条理のかたまりか!とも思って、
もたもたしているうちに楽日になってしまったのでした。

実は時間を勘違いしていて、
たどりついた13時に当日券を買って、
さてあと1時間どうしたものかなと思うまでもなく、
13時開演だったのでした。

見始めてびっくりしたのは、何よりその分かりやすさ?!
「ここにいる」はず?の幽霊をめぐって、
どんどん大きくなる騒ぎからは、
人間の滑稽さが浮かび上がるあたりが、
「う~む、エラい作家先生の作ではある」などと得心したつもりになるのでした。

夏だから幽霊ということもないですが、そのようなこわぁいところもなく(ホラーは圧倒的に苦手だもので…)、
予想以上に楽しませてもらったというのが、本音のところです。

昔むかぁし、国語の教科書に載っていた安部公房作品に「何、これ…?」と思って以来、
近づくことは無かったのですが、ちょっとお近づきになってもいいかなと思ったりさせられたのでした。

要は、タイミングなわけで、夏→暑い→人殺しというお話のカミュにも、
たまたまタイミングがカミュあったのか、(こういうのが典型的おやじギャグなのですね)
いろんな作品を読んだりしたことがあったのですから、もしかしてイケルかもと思うのでした。
 
加藤健一事務所の俳優養成所出身の4人が集まった「ハイリンド」。
芝居を見たことのない人(そんな人いないかな、つまりは芝居の面白さに開眼してない人ということか)に
芝居を楽しんでもらいたいと言う彼らの芝居を、騙されたと思ってご覧になってはいかがでしょう。